「APS」

外に出た途端

物凄い風が吹き荒れる

目も開けられないほど

北西から吹き下る暴風

ちょっとでも地面から足を離すと

そのまま空を飛べそうなくらい

空にある色のない雲が流されていく

飛び去るようなスピードで

その様子を見ながら

さっきまで読んでいた本を思い出す

その世界は

21番目のアエティール

絶対的な空虚感に支配され

感覚と無関係の世界

玉座に座り続ける者がいる

柱の向こう側に座る者がいる

世界を吹き渡る風が

その「彼」の「声」のよう

「沈黙」という名の「彼」

21番目の天使の名はアプス

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