銀の魔法と赤の世界

作者 永ノ月

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★★★ Excellent!!!

魔法使いが迫害される世界で、その才能を持って生まれてしまった少女、サラ。
魔法使いゆえに両親から捨てられた彼女は、のちに師匠と呼べる新たな家族のもとで、穏やかな暮らしを得る。
しかし同じく魔法使いである師匠はある日、人間に正体がバレてしまい、問答無用で〝魔女狩り〟にあう。

あまりにも突然、そして理不尽とも言える別れを前に怒りと悲しみに沈むサラだったが、師匠が遺した手紙をきっかけに、旅へと飛び出した。

手紙には『人間を愛して』と書かれていた。
何故、師匠は人を憎まないのだろう?いつかきっとわかりあえる日が来ると信じ続けていたのだろう?

その答えが、サラの旅を通して見えてくるのだろうか。そしてサラは、大切な師匠を奪った人間を〝愛する〟ことができるのか。

のちに出会うドラゴンのリューと共に、今日もサラは世界を歩く。
人の優しさを見つけて、触れて、信じるために。

★★★ Excellent!!!

主人公のサラは、師匠であると同時に育ての親でもあるアリアと共に、魔法使いであるという正体を隠して暮らしています。
しかし、とある出来事をきっかけに正体が明るみになったアリアは殺され、サラは師の残した手紙に従って旅に出ます。

やむを得ない事情による、追われるような門出ですが、旅の最中で出会う出来事や人々に触れるにつれ、サラは旅の中に自分の意思を見出してゆきます。
時に厳しい旅路ですが、変わっていく心境の描写の中に旅を楽しむ余裕が挟まれてくる様子は読者をほっこりとさせてくれるでしょう。

★★★ Excellent!!!

短編の繰り返しながら、その練り上げられた文章は、圧倒的な読みやすさと話の面白さが込められております。
さらにはキャラクターの心情や、目に浮かぶような情景をこの短さで表現するのは感服致しました。
短時間で素晴らしい読後感を得れる、感情が濃縮された作品の様に思えました。
引き続き頑張って下さい。応援しております。

★★★ Excellent!!!

 これは魔女狩りの中で生きる魔法使いの旅物語だ。

 しかし、主人公のサラの葛藤や旅の過程で出会った感情は我々の気持ちを揺さぶってくる。いつの間にか自分とサラを重ね合わせ、そして一つ一つの出会いで変わっていくサラの姿は見ていて気持ちが良い。

 短編連作という形式のためにちょっとした時間でも読みやすく、文章自体も引っかかることなくすらすら読めるためにオススメだ。

 そして、短編連作だからこそ表現できる全ての物語が一つに繋がっていくのだろう未来を期待させてくれる作品だった。

 もし気になってるのなら、とりあえず読んでみることをオススメしたい。