長い夜を過ごして

シンとした場所で

じっと空を見上げている

月があれば

光があれば

そんなことばかり考えて

しきりと視線を巡らせても

光はないし

探しても

無駄だ


光がなければ

何の目印もないなんて

そんなわけはない

目は前についている

なら

見ている先

視線の先が

前なんだ


人は

光がなくても

自然と前へ進む

かもしれない


夜から

抜け出そうと思えば

夜明けを目指すしかない


誰だって

夜から夕日の世界へ

戻ることは

できないのだから


きっと

夕日よりも眩しい

朝日の橙が

浮かび上がってくる


じっと前だけを見て

前に進むことだけを考えて

朝を夢見て

夜の中に

立ち尽くすだけ

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