人間には翼がないのに

人間は

空を飛ぶことを夢見る


機械仕掛けの

金属の翼が

人間を空へ

舞い上がらせるのに

その翼は

鳥の翼と比べれば

あるいは

大雑把な

どこかぎこちない動きしかできない

強張った翼かもしれない


いつか

人が鳥のように

空を舞い踊ることが

できるようになるだろうか?

その世界では

人と鳥は

同じ世界を見て

同じように思考するだろうか?

その存在は

人か

それとも

鳥か


人は道具で

何より速く走り

何より重いものを動かせる

しかし

人は人のままだ

それは

人は何者にもなれるのに

何者にもなれない

ということだろうか?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る