どこへも辿り着かない道筋

この道の先が

奈落だとしても

この道を選んだのは

奈落が

はっきりと見えたからだ


終わりのない道

結末の見えない道を

歩き続けるのに

耐えられなくなった

もう疲れてしまった

終わりにしたい

終わりに向かって

歩いていきたい

解放されたい

全てを失うとしても

奈落の底に

落ちていきたかった


悲劇という名の

昇華


もうどこにも向かわなくていい

そう気付いた時

やっと安心した

落ちていくだけで良い

何もせず

落下に身を任せれば良い

そうすれば

自然と

どこかで徹底的に

叩き潰されるか

延々と落ちていくだけで

終わりになるから

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