十秒

十秒

その言葉は別世界からの宣告

考える

時間が過ぎる

まだ考える

あと五秒

何かできるだろうか

どんな可能性があるだろうか

答えを目の前で

提示した


それが正しいかは

後にならなければ

わからない

全てが終わって

こんな可能性があった

こんな対応があった

そんな話ばかりして

唇を噛んだり

頭に手をやったり

笑ったりして

また次の十秒が始まったら

今度こそは

最善を見つけ出してやる

そんなことを思って

もう止まった時計を見る


次の十秒

その次の十秒

そうやって積み重ねていけば

いつか

間違えなくなるだろうか

どんな時にも?

それは

その時が来たらわかるし

きっとその時が終わってから

また

可能性を検討するんだろう

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