舞を踊るように

誰かの拍子に合わせて

体が自由に動けば

誰かが褒めてくれるかもしれない


でも実際には

無様に体を揺らして

腕を振って

足を踏み鳴らすだけ

とても見れたもんじゃない


そんな様子は

きっと誰かの笑いを誘うだろう

馬鹿な奴がいる

おかしな奴がいる

そんな風に

クスクスと笑うだろう


誰かが考える

こいつはわざとこんなことをしてるのか?

わざとバカなふりをしている?

演技なのか?

それなら良くできている

そんな感心した視線が

こちらに向けられる


必死に踊る

下手くそな踊りも

誰かの笑いを誘えば

それはそれで

上等な踊りなのかもしれない

無能なものの

無能の発露


無能さえも能なのか

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る