旗
旗が上がった
誰かが社会の一角を切り取って
雄々しく宣言した
その光景を見るたびに
自分が立つ場所が
奪われる
無くなる
そんな気がして
すぐに目を逸らして
祝福もせず
観察もせず
じっと手元の
上がることのない旗と
足元の
狭すぎて頼りない足場を
見るしかなかった
いつか
この旗を立てる
力強く大地を踏みしめて
ここに自分がいることを
強く
強く
宣言する
そんな未来を思い描いて
でもまだ
自分しか見えてなかった
誰も発見してくれないと嘆く
弱い自分しか
旗を掲げもせずに
風に
はためかせもせず
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