不在
話し声がする
何かを相談している
誰かを評価している
誰かの虚像が立ち上がる
本人のいないところで
誰かが誰かに定義され
ありもしない輪郭が作られ
そして都合のいい言葉が
無責任な人形の口から
さも本当の声のように
流れ始める
本当の自分なんて
どこにもいないなんて
思いたくもない
でもあなたの中にある僕は
僕ではない
人形だ
誰かが捏造した
全く僕とは重ならない
ただの人形
正しいとか間違ってるとか
そんな話より先に
僕は誰かによって被せられた
僕という幻を取り払わなくてはいけない
誰にも見せたくない
本当の自分の姿や声にこそ
真実があると
信じるからだ
醜くても
それこそが僕だと
誇れれば良いのに
こんなに醜いんだと
見せつけてやりたかった
居心地のいい皮を
脱ぎ捨てて
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