第368話屋敷の修繕
取り急ぎ屋敷の修繕を行う事になった。いつまでも俺のシェルターにて生活慣をする訳にはいかないからだ。
主席顧問から提供された屋敷は大きさは十分満足できる大きさだった。ただ、事件があった後に誰も住まなかった為に傷んでいると言われてはいたが、予想より痛みが酷かった。さすがに外観だけはまともだ。
雨漏りをすると建物が朽ちてしまう為に、そこだけはしっかりと確認をしていたようだ。定期的に誰かが見回りをし、雨漏りをすればその箇所の補修はしていた。
あまりにも凄惨な状態だったと。流石に死体はないが、屋敷のいたるところに血飛沫の跡があり、そこで起こった事を想像させるには十分な状態だった。
当時の情景が思い浮かぶような有様だった。まずは屋敷全体に俺がクリーン魔法を掛けた。
少なくともこれにより家の中の汚れはなくなるのだが、床や壁のいたる所抱に何箇所もの穴が開いていたりする。
その箇所は修理しないとどうにもならない。本格的な補修はともかくとして、見た目はともかく、一旦住めるようにしなければならない。建築資材を持ってきて穴の空いている所に板を置いて行く。
その後一気には無理だろうから、徐々に徐々に直していく。
壁に穴が開いている所もそうだ。俺はと言うと大量の布団を確保する必要があり、寝具店から布団を受け取り、それを運ぶのを繰り返していた。
資材はどう見てもひとつの街で急に集められる材料では足らない。そこで他の街にもお願いをして板等の提供をお願いした。もちろん対価は払う 。
またこの世界のトイレ事情はあまりよろしくなかった。便器が俺のいた世界の、ワーグナーにある旧式の物と比べても、二世代は古かったのだ。そのため収納にあった便器をいくつか出し、その一つを綺麗に真っ二つに割って見せて、まずは同じ物を作れないかと話をした。
異世界とはいえ、ワーグナーのレベルの技術提供ぐらいであれば問題がない。屋敷の修繕や今後の事についての話し合いと、街道に出る魔物の駆逐に対してどうするかという話にもなった。
屋敷の修繕の打ち合わせは、修繕の総括をする大工との打ち合わせがメインになった。
屋敷の状態を一緒に確認していたりし、居室は一部の部屋以外は寝泊まりに問題なさそうだった。必要な建材をいかに早く仕入れるかにより、屋敷の修繕期間が変わると大工に言われ、各町に頭を下げて、優先的に回してもらうのと、各町にも学校を作る準備を合わせてお願いするのであった。
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