第332話 メイドだった
ヒナタが扉を開け
「ただいま!」
と一言言いなかに入る。そして俺達が入ると圧巻の光景が有った。ずらりと女性達が並んでおり、一斉ににお帰りなさいませ日向様と発し、端の者から波のようにお辞儀をしだしたのだ。それもメイド服でだ。こいつできるなと俺は思った。
10歳位から30歳位までの女性達が皆メイド服を着ていて、総勢30名位だろうか?無駄に多いなとは思ったが、端から若い順に並んでいるようだった。皆見目麗しく、子供も中々整った顔立ちで、10年後が楽しみな感じだ。なにより立ち居振る舞いが上品だ。
彼女達はお辞儀を終えるとヒナタを見た。そして次に俺の存在を見て騒ぎ始めた
「きゃー男よ!男よ!ヒナタ様が犯された!」
と騒ぎ始めたのだ。また
「ヒナタ様が襲われる!次は私達よ」
などと一部の者が叫びながらどこかの部屋に入って行った。すぐに槍や何かの武器を持って俺を取り囲み始めた。
「ヒナタ様を手篭めにした女の敵!死になさい」
いきなりやりを繰り出そうとしてきたので、慌てたヒナタが叫ぶ
「お止めなさい。この方は違うのです。この方は大丈夫なのです」
そして俺の前に出て大の字で立ち塞がった。
「ヒ、ヒナタ様?本当に大丈夫なのですか?」
「皆私の事を心配してくれてありがとうね。この方は大丈夫なのよ」
「あのヒナタ様?本当に大丈夫ですか?喋り方が変わっておられますよ?」
「ついに見つけたの。私はこの方の子を産む事に決めたのですわ」
皆ポカーンとなっていた。そう俺もだ。
「この方はランスロット様と言う天使様です。私よりも強い上位種族です。ドラゴンの姿の私を完膚なきまでに叩きのめして、見ての通り私を奴隷にしております。この姿の私を見ても無理やり交尾をするという無粋な事をしてこなかったのです。紳士様でした。このような男性もいるのだと正直驚きましたが、類い稀な方でした。ですからこの方は大丈夫なのですよ。いきなり盛りのついた動物のように襲われるという事はございません。まだ私は生娘のままですわ。有り得ない位の紳士様ですわ。皆宜しいですね?」
「はいヒナタ様」
一斉に返事をしていた。
「この方は私の主です。私と接する以上に敬意を払い接するのですよ。皆のあるじですからね。分かりましたか?」
「はい分かりましたヒナタ様。宜しくお願い致しますランスロット様、奥様方」
そうやって俺は皆の前でいつのまにかヒナタと子作りをする者と認識させられたのであった。
トリシア等は奥様方と言われてくねくねしていた。
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