第166話 進軍
ジャックナイフは現在バルバロッサ支配下にあり、兵を連れて来るとまず間違いなく戦になるのと思うので 、ジャックナイフへの移動はクランの移動として兵士は連れてこなかった。
まあどうせゲートで何とかするんだけどね。
俺の一号車にはブラックオニキスのメンバーのみである。今回複数台の馬車に分乗している。
皆が俺に甘えてくる。無理もない。暫く別れていたのだ。
俺は腐りやすいのだが、やはり腐ってイチャイチャしていたりする。
特にセレナが甘えていた。
少し見ない間に色気が出て来た。ほんの2,3ヶ月の筈だが、ぐっと大人びてきた。俺はセレナの18の誕生日に何かしてあげられるのだろうか?まあ多分刻印なんだろうけどね。それはというのは、恐らく誕生日を過ぎた後殆んど生きられないからだ。ルシテルの時がそうだが、何故か寿命が分かる。セレナにはまだ伝えていないのだ!言えなかった。恐らく魂喰いに殆どを喰われたのだろう。
年齢の固定から20迄待つつもりだったが、そうも言っていられなくなってしまった。セレナが甘えてくるので、まじまじと彼女を観察でき気がついてしまった。セレナは誕生日の後半年位しか生きられないからだ。寿命の直前の方が良い気がする。
最近セレナが俺を挑発してる節がある。スカートの丈がやたら短かったり、胸を押し当ててくる。
少し気になるのが、ルシテルと一緒に寝ている日だ。ひょっとして薄々寿命が短いと気がついているのだろうか?それで同じ立場にある彼女に確認や相談をしているのかな。
道中そんな事も考えていたが皆を抱きしめていたりした。
誰かしら俺の髪を手櫛で触りたがる。
せチアにバッサリ短くしてと頼むも拒絶された。命令しないと嫌だという。俺がそんな事で命令しないと分かっているからだろうな。オリヴィアの髪も人気らしい。
道中ふと思った。不思議なのはすれ違う馬車や旅人がいない。
もう直ぐ城に着くという段階で急に魔物の群れに遭遇する。
オークジェネラル、オーガ、ミノタウロスだらけで、アリゾナが無双している
レベルがまだ低い新入り5人組とルシテル、水樹等は馬車の中で待機だ。俺が守っている。5分程で400体位倒しただろうか。そこそこ大きな魔石をドロップするから、大変だ。
『あれ?魔石をドロップするって変だな?』
と呟いていた。魔石を回収し少し進むといよいよ城壁が見えてきた。
しかし城の方角からは煙が上がっている。
城門の所にはかなりの数の魔物がいるようだ。
時折魔物が城門の中から吹き飛ばされていた。つまり城壁が閉まっていない事を意味する。開けているのか、壊されたのか。
そして誰かが戦っているようだ。
俺はカービングやワーグナーにゲートを繋ぎ、妻達やアルフレッド達等戦える者を連れてきて、援軍としてジャックナイフの城壁近くの魔物を駆逐しに向かったのだった。チームランスのランス劇場の始まりだ。
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