第118話 追撃

 意識を覚醒するとフレデリカ達はまだ寝ていた。布団を掛けてやり、頬を撫でるとにこりとしていた。


 場面が変わったと言うより目覚めた。早朝だが俺は起きたが、既に目覚めているクロエが横にいた。何が有るかわからないので冒険者の装いでお互い寝ていた。


 朝食を皆で食べて、軍議に参加している。俺はパーティーを率いて魔物が一番集まっている所に襲撃をする事にした。


 殆どが正門周辺にいる。10万の兵のうち3万を俺と動き、2万を正門に控えさせ他の方向に備えさせて、半分を1000名の分隊に別けて各所の調査殲滅をさせる。


 城門の上で出撃を控えている兵士の前で三宝姫が俺に何かの加護を唱えていた。

 そう正にアリアに触れた時に見た幻影だ。俺が一軍を率いるのはこれのことだと理解した。


 俺は普段の鎧ではなく、バルバロッサでなんとかいう公爵か何かの襲撃を受けた時に着ていた派手な鎧を身に付けていた。ヘルムは同じデザインに変化している。

 音が激しい以外は普段愛用している野蛮な鎧よりは防御力が高い位だが、こういった時には見た目からも重宝する。

 クロエはそういった鎧を持っていた事に驚きと賛辞を述べていた。


 勿論三宝姫のうっとりした目もそこにあったのだ。

 いつの間にか鎧に名前が付いていて


 ロードオブナイトだった。


 流石にわかる人には気がついて欲しい。誰かぁ。w38前後から最終までだった。ぼそ


 いつの間にかオリンズとシカゴは俺の護衛を、オリヴィアは相談役をしている。ロトナとドロシーは城での貴族の応対、アリアは兵達に命令を出したり追撃を出す指揮をお願いしている。クロエもその傍らで冒険者に指示をして、俺への連絡役にセチアがいる。セチアは俺に同行しようとしたが、どうしても連絡役が必要でクロエとセチアしかいないと愉し、安全な本部に押し込んだ。


 そして気がついたらユリアが何故か俺の傍らに居たのだ。置いて来るつもりだったが、察したようで出陣の直前まで俺の視界に入るのを巧妙に避けて、どさくさに紛れて同行していたのだ。

 なので俺はオリヴィアとユリアに挟まれれ後ろにシカゴとオリンズがいる感じだ。オリヴィアはなんとS級に上がった。S級自体が稀なのに受付嬢もしているイレギュラーな存在だ。


 城門を出てすぐに魔物の集団に出くわして、俺の対処できない方向に兵を向けて俺はアイスアローを多用し駆逐していった。


 周辺を探り、斥候が見つけた集団は分散しているため、ほぼランチェスター全滅方程式に当て嵌める感じで進み、いつの間にか主な集団はなくなっていた。


 俺は怪我人を治療して回り、脅威判定を下げる許可を出して兵を二つに分けて両方向から城壁を一周させてからの帰投を命じ、俺自らはパーティーと共に帰投した。


 城門は通常の警備の者を戻して、一ヶ月間の特別警戒として城門の警備を倍に増やし、周辺のパトロールを強化する提案を行った。


 前日の査定で死亡者はスタンピード発生当初に城門近くに居た者が中心で1000名位の民間人と、戦いに赴いた兵士1500名と100人位の冒険者だった。


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