泡沫の夢、孤独の嘘

作者 新菜いに(新名新)

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  • 泡沫の夢、孤独の嘘へのコメント

    こんばんは。岩井喬と申します。
    『悲恋』とは何ぞや? と思いまして、貴作を拝読させていただきました。
    なるほど、短編で『悲恋』を扱うと、こんな感じになるのですね……φ(..)メモメモ

    改めてレビューを書かせていただきたく存じます。もしよろしければ、ご覧いただけると光栄です(^^)/

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。
    しかも素敵なレビューまでいただきまして、感無量です。
    人の優しさや弱さを描きたいと思い、しかもそれが未熟な若者達の行動ならどうなるだろうと考えて書いたのがこの短編です。
    そういった部分を読み取ってくださり、本当にありがたい気持ちでいっぱいです。

    このたびは読んでいただき、ありがとうございました!

    2020年7月20日 13:26

  • 泡沫の夢、孤独の嘘へのコメント

    人の醜さと美しさを隠すことなく表現されていて、度胸があるなと思いました。どうしても物語の主人公は美しくしがちですし、なんらかの言い訳を入れることが多いのですけれども、この作品にはそう言うお飾りな綺麗事が一切なく、とてもリアルに一人の女性の心理を描いていたので、凄いなあと思いました。

    有沙さんの気付いていたけど気付いてないことにするというのは、心を壊さないための自己防衛本能だと思います。これって、結構多くの人が知らずのうちに使っているのだけれども、最後まで思い至らないまま、事件事故を忘れてしまったりすると思うんですよね。彼女が最後に自分のやってきたことの醜悪さに気付けたのは、有沙さんを守るために嘘を貫き続けた隼人さんのおかげなわけですが、これもまた皮肉ですよね。多分、隼人さんはすべての罪を自分に着せて、有沙さんには辛い思いをしてほしくなかったはずですから、その隼人さんの尋常ならざる覚悟と優しさが彼女を守ったのに、それゆえに辛い思いもさせてしまう。ただ、時間を置いたおかげで、彼女は必要以上に自身を責めずに済んだとも言えますね。実際彼女のせいで死んだわけでは無いですし。仮に度胸試しだったのだとしても遊んでいる最中の『事故』と処理するべき事案で、周りの人間(特に大人)がそこは推し量るべきでした。この時もうすでに、周りの大人すらも、隼人さんの優しさに甘えていたのかも知れないですね。特に息子が死んだ両親は、やり場のない憤りをどこかにぶつけたいと考えるはずですから。
    仕方ないこととは言え(個人的には仕方のないことといって人を傷付けていい道理にはならないのですが)、すべての過ちを隼人さんが一人で背負った。
    隼人さんは美しいですね。こういう人が、本当に優しい人なのだと思いました。

    最後に「……それ、隼人が持ってて」と謎を残しましたね。
    お母さまの死も輝星さんの死も乗り越えて前を向く、という意味なのか。
    隼人さんとの関わりをこれからも続けていきたいから、という意味なのか。
    まだ自分にはその現実を受け止めるだけの強さが無いから、という意味なのか。
    自分の形見を渡してしまえるほど隼人さんのことを信頼している、という意味なのか。
    言い切らないことによって、不思議な読後感を与えてくれますね。
    多分この答えは、聞かずに胸の内で何度も反芻すべきことなのでしょう。大事に致します。


    ところで、

    『なんとなく勢いで飛び込んだはいいが、思いがけない寒さに身体が強張った。』

    ずっとここが引っかかってました。
    ただのかまってちゃんなのか、或いは高校生特有のそういうノリなのか……私はあまりノリが良くない方だったので、この行為には物凄く大きな意味が在ると思っていました。
    今現時点で思いつくのは、彼女は実は死にたかった(或いはそれに類するなにがしかのネガティヴな事案が発生していた)のかなと。だとすれば、輝星さんの死も、隼人さんの嘘も、すべて彼女の救いになっていますね。
    と、そう言う解釈をしています。解釈違いだったら申し訳ありません。

    最後の輝く星が三つ。(そういえば輝星さんは輝く星と書きますね。)
    オリオンの真ん中の三つの星を最後見上げたのだと思うのですが、闇夜の中でも星はお互いに線を結びあって孤独にならないように照らし合っているよ、ということの示唆なのかなと思いました。
    そして星はもうずっと悠久を生きるかのように輝き続けているけれど、その一瞬の瞬きのさなかに、人は儚くも死んでいくよ。という対比なのかなとも。
    あの日から今日まで星は変わらず輝き続けてきていた。それにも似た普遍のものが、ずっと傍に在った。それに気付けたから、今こうして星空を見上げることができた。という解釈もできますね。

    色々と妄想の広がる描写と暗喩でした。これも解釈違いだったら申し訳ありません。

    とても醜く、そして美しい物語をありがとうございました!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。驚異の読解力に気圧されかけてますが、長文でいただいたので長文でお返ししたいと思います!

    人の醜さを隠していない事についてですが、割と醜さ込みで人間というか、醜さなくして美しさなし(?)と考えてる方なのでこうなりました。主人公を美しくしがちというのも、コメントいただいて初めて「そういうものだったんだ……」と思ったくらいですし、どっちかというと主人公ほど醜くあれくらいな勢いなので、度胸というよりは無知なだけだったりします。

    >有沙さんの気付いていたけど気付いてないことにするというのは、心を壊さないための自己防衛本能だと思います。

    有沙に限らず周りの大人も含め、人間って自分が受け入れがたい物事の押し付け先を見つけると、それが正しいかどうかに関わらず押し付けてしまうところがあると思っているので、彼らの行動は私のその考えが滲み出ているのだと思います。隼人は確かに優しいですが、彼も自分自身に罪を押し付けることで受け入れがたい輝星の死を受け入れようとしている、みたいな感じですね。じゃなければ有沙のためにならない行動だときっと分かっているはずなのに、それを何年も続けようとは思わないのかなぁと。

    >最後に「……それ、隼人が持ってて」と謎を残しましたね。
    >多分この答えは、聞かずに胸の内で何度も反芻すべきことなのでしょう。大事に致します。

    読むたびに印象が変わればいいなと思って書いていた話なので、そう言っていただけると凄く嬉しいです。書いている時は最後は少し明るい雰囲気にしたつもりだったのですが、読み返すとそうでもなさそうな気がしているので少し後ろ向きな意味でも良さそうですね。

    >『なんとなく勢いで飛び込んだはいいが、思いがけない寒さに身体が強張った。』
    >今現時点で思いつくのは、彼女は実は死にたかった(或いはそれに類するなにがしかのネガティヴな事案が発生していた)のかなと。だとすれば、輝星さんの死も、隼人さんの嘘も、すべて彼女の救いになっていますね。
    >と、そう言う解釈をしています。解釈違いだったら申し訳ありません。

    どうしよう、そういう解釈の方がいい感じですね……。気持ちとしては「そうです!」と言いたいのですが、実はこれ本文にちらっと出してしまっているので正直に言うと、「高校生特有のそういうノリ」が近かったりします。
    文章としては「照れ隠しに突飛なことをしようにも、昼間と違ってここには滝がない。」のところですね。母親の死がありつつも、輝星の事故が起こるまでの有沙は「恋愛もしている明るい子で、でも困るとちょっと逃げがち」というようなイメージでの行動でした。そういう子がさくっと滝に飛び込むかは地域性がありそうですが……。

    >最後の輝く星が三つ。(そういえば輝星さんは輝く星と書きますね。)

    このあたりはコメントしていただいた解釈を正式採用したいくらいです……!
    書いている時は「星はずっとそこに在るもの」、「星3つだと数が合っててちょうどいいなぁ」、「輝星の告白場面と同じ星座が見える=もし隼人が有沙を好きならそういう雰囲気も出る?」と、そこまで深く考えていませんでした……。話の雰囲気的にオリオン座は絶対視界に入っているだろう、ついでに隼人と同じ画面に収まってるだろうくらいの感覚で……。
    (ちなみに輝星の名前は完全に偶然で、公開した後に気付いてちょっと直接的すぎるだろと身悶えました)

    実は全体的にもう少しぼかしたいところもあったのですが、さすがにそれは不親切すぎるかと思い説明的な描写を書き加えました。ぼかしたかったのは先述のとおり読む人によって、読むたびに印象が変わればいいなぁと思っていたからです。
    なので今回こんなにたくさんのパターンで内容を解釈していただけて凄く嬉しいです。解釈違いということは基本的になくて、むしろ「こんな読み方もあるんだ」と自作の新しい一面も知れたようでありがたかったです。(そして次回からはもっとちゃんと考えて書こうとこっそり決心しました)

    このたびは読んでいただきありがとうございました!

    2020年2月11日 21:48

  • 泡沫の夢、孤独の嘘へのコメント

    こんにちは。

    多くの読者を引き込む描写が、しっかりと物語を進ませた気がします。
    なぞが明かされるカタルシスも生まれたと思います。

    指輪が2人にとっての輝星の形見になってしまうのは、天に召された彼の本意ではないのでは、と個人的には思いました。

    すてきな作品をありがとうございました。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。

    描写に関してそのように言っていただけて嬉しいです。

    確かに結果的には形見になってしまいましたね。輝星の性格や立場を考えると、二人にはそういったものに囚われず生きていって欲しいと考えそうだなと思います。

    このたびは読んでいただき、ありがとうございました!

    2020年2月5日 18:55

  • 泡沫の夢、孤独の嘘へのコメント

    3人それぞれに守りたいものがあって、どのキャラにも共感できるなと思いました。
    最後に主人公がきちんと事実と向き合って受け止めたことは、悲しいけど少し救われた気分になりました。

    作者からの返信

    3人全員にとは…! 輝星なんて登場場面少ないのに嬉しいです。
    時間が経ったら過去のことを当時と違う受け止め方ができるかもというのもテーマにしていたので、こんな感じの終わり方になりました。
    最後の最後まで暗めですが、そのように感じていただけてよかったです。
    読んでいただきありがとうございました!

    2020年1月24日 18:53

  • 泡沫の夢、孤独の嘘へのコメント

    哀しいけれど、良いお話でした。
    有沙の気持ちも良くわかるし、隼人の気持ちだってわかる。
    きっと、指輪を見つけてあげたいって気持ちは、2人とも一緒で、隼人も有沙を好きだったから止め切れなかったのかなと思いながら、切ない気持ちになりました。

    個人的な事ですが、わたしにも2人、男の子の幼なじみがいます。でも、1人は不慮の事故で亡くなってしまいました。その彼の事を思い出して、その思い出も一緒に浄化された気分です。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    大切な人の大切な物なら、多少無理してでも見つけてあげたいと思ってしまったのかもしれませんね。

    なんと…。私がとやかく言えることではありませんが、少しでも花田さまの気持ちが軽くなったのであれば幸いです。
    このたびは読んでいただき、ありがとうございました。

    2020年1月21日 10:29

  • 泡沫の夢、孤独の嘘へのコメント

    大切な人の死の責任を他者に押し付けて責め続ける主人公の気持ちはすごく理解できました。沈黙し、責任を負い続ける隼人の優しさもある意味で残酷でした。

    その二人の気持ちがようやく交わったのが、社会人になる前=二十代前半だったのが、物語の救いだったと思います。二人にはまだまだ未来がある。囚われて苦しんでいた分を挽回できる。
    もし三十代、五十代、それこそ老人になってからの和解だったら、非常に後味が悪くなっていたかもしれません。
    若い二人の未来に幸あれ、と言いたくなるエンディングでした。

    作者からの返信

    読んでいただきありがとうございます!
    隼人の行動も必ずしも正解とは言えないのですよね。未熟さ故に二人共少し独りよがりな選択をしてしまったのだと思います。

    そうですね、事実を歪めたまま長すぎる時間を過ごすのは中々リスキーというか、それこそ取り返しのつかないことになりかねなかったかもしれません。
    事実を受け止められる程度には成長した二人、きっと前向きに進んでくれると思います。

    2020年1月20日 17:56

  • 泡沫の夢、孤独の嘘へのコメント

    はじめまして。滝つぼに落ちたようにぐいぐいお話しの中に引きずり込まれました。
    有沙はいっけんひどい子に見えるけど、隼人にすべてを押し付ける事でしか、自分を保てなかったのだと思います。責任転嫁の自己防衛。若さの特権です。
    二人のとまった時間が、オリオンに導かれよい方向へ進みますように。心から願わずにはいられません。

    作者からの返信

    はじめまして、コメントありがとうございます。
    そうですね、多分隼人も有沙のそういうところを知っていて自分に押し付けるよう仕向けたのだと思います。
    時間をかけて直視できるようになった現実と彼らがどう向き合うのか。苦しんだ分、きっと前向きに進めると思います。

    2020年1月10日 22:45

  • 泡沫の夢、孤独の嘘へのコメント

    とても悲しく……暗い気持ちになってしまいそうでしたが最後で少しなにか希望が見えたような。素敵なお話でした^_^!

    作者からの返信

    最後の最後まで暗いので途中離脱したくなる話ですが、最後まで読んでいただけて嬉しいです。
    読んでいただきありがとうございました!

    2020年1月8日 11:18

  • 泡沫の夢、孤独の嘘へのコメント

    悲しいお話でした、良き。

    というのも、私は隼人くんに感情移入してしまって、終始、辛かっただろうなぁ、と思ってしまっていました。
    誰に感情移入するかで、読み味も少し変わってくるのかもしれません。そんな楽しみ方ができる良作でした。文章力も高くて、見習う部分がたくさんありました。

    隼人くんは有沙さんのことが好きだったんでしょうかね。きっと好きだったんだろうと思いつつ、でも、好きじゃなかったのかもしれない、とも思いました。
    これから隼人くんはどうなるでしょう。前を向けるでしょうか。隼人くんにとっては、いったいどちらが前なんでしょうね。
    そんなことを考えてなんとも言えない寂しい気持ちになりました。感情を動かすことができる作品はいいですね。大変良きでした。

    作者からの返信

    読んでいただきありがとうございます。

    そういう読み方もあるんですね。有沙視点の語り口だったので意外でしたが、隼人の心境も考えていただけて嬉しいです。
    彼が有沙に対してどういう感情を抱いていたかは作中でははっきりとは書きませんでしたが、私としては好きだったんだろうなと思って書いていました。
    でも彼の行動の原動力となっていたのは恋愛感情以外にも友情だったり、罪悪感や責任感といったものも十分有り得ると思います。そのあたりは、読んでいただく方がどう思いたいかによって感じ方が変わればいいなと思っています。

    話が終わった時点である意味隼人は自分が設定した自分の役目を果たしていますので、もう何にも因われずどんなこともしていいはずです。個人的には幸せになってほしいなとは思いますが、どうするんでしょうね…。

    文章につきましても、まだまだ拙いですがそのように高評価をいただけてとても嬉しいです。これからもっと頑張ろうと思います。

    このたびは素敵な感想をありがとうございました!

    2020年1月4日 17:21

  • 泡沫の夢、孤独の嘘へのコメント

    よかったです。
    風景描写と心情描写のバランスが良くて、世界観に飲み込まれました。
    星と水の描写が好きです。
    切なくも胸が温かくなりました。2人が前に進む未来が垣間見えました。

    素敵な物語をありがとうございました。

    作者からの返信

    風景描写、今までできていなかったのを挑戦するつもりで書いたので、そう言っていただけて嬉しいです。
    最後の最後まで暗い上に、明るい部分も分かりにくいかと思っていたのでそこを読み取っていただけて安心しました。

    このたびは素敵な感想をいただきありがとうございます!

    2020年1月3日 12:33

  • 泡沫の夢、孤独の嘘へのコメント

    目頭が熱くなりました。隼人の漢気は中々出来ない素晴らしいものだと思います。

    作者からの返信

    なんと嬉しいお言葉…!
    人ってこんなに他人に尽くせるだろうかと、嘘っぽくなりすぎないかなと思いながら書いていたのですが、そのように言っていただけてよかったです。

    2019年12月27日 22:37

  • 泡沫の夢、孤独の嘘へのコメント

    幻想的な文体ですね。
    好みな比喩表現がいくつか見られましが。
    不穏な空気が取り巻く構成に、続きを気にならせましたね。
    どこか切なく、淡い物語でしたが、後味はよく綺麗でした。

    作者からの返信

    今まで情景描写があんまりできていなかったので挑戦してみました。
    比喩表現、こちらも挑戦だったので好みと言っていただけて嬉しいです。

    暗い過去の振り返りみたいな話だったので最後までそんなに明るくならず、嫌な後味になってしまったらどうしようと思っていたのですが、そう言っていただけて安心しました。

    2019年12月27日 22:29