第42ニャ【裸の付き合いニャ】
すいすい〜、猫かきすいすい〜、ニャ〜生き返るニャ〜、オアシスやべーニャ!
ついつい夢中で泳いでたら対岸の方まで来ちゃったみたい。そろそろ戻らニャいと、すばりが心配してしまうからニャ
「ちょっとお待ち!」
「へニャ?」
誰かぬ子に
ぬ子は声のする方へ視線を向けて、思わず大声で叫んでしまったニャ
「ぎにゃー!」
慌てて逃げようと猫かきフル回転したら、
「いだニャーーーーーーッ!?」
あ、脚がつってしまったニャ!?
溺れそうにニャって暴れていると、
「た、食べニャいで〜!!」
って、あれ?
マッチョな蛇がスッポンポンニャぬ子を優しく地面におろしてくれたニャ。でも、脚が痛いニャ……
すると、蛇がぬ子の脚を掴み、
「ニャーーッ、脚から食べる派だったかニャーー!?」
ち〜ん、ぬ子、ここで蛇に食べられて終わるニャんて……お母ちゃん、お父ちゃん、すばり、ついでに猫神様、さようならだニャ……
……あれ? 痛くニャい? というかむしろ気持ちいいニャ〜。食べられるのって意外と痛くニャいんだ、そうか、蛇は丸呑みにするから
って、そうじゃニャくて!
ぬ子は恐る恐る眼を開けてみたニャ
よく見ると、ぬ子のつった脚を蛇がモミモミしてくれてるニャ。そんニャ姿をポカンと
「アンタ大丈夫かい? 猫なのに水浴びなんてして珍しい。しかも丸裸で。ま、暑いからね〜ここ。で、脚はどう? 痛まない?」
「え、えと……い、痛くニャいニャ」
「そう、なら、何か言うことは?」
「あ、ありがとうニャ……蛇のひと」
すると、蛇のひとが大口を開けて、これまた大迫力な笑い声をあげたニャ
「アタシはアジャコンダ、名前の通りアナコンダだよ。十二支の蛇枠で代表になってしまってね。アンタが猫の代表、つまり、転換の神子だね?」
「みこ? 違うニャ、ぬ子はぬ子だニャ」
「あ〜ごめんごめん、ぬ子って言うのかい。それにしても、美味しそうな猫だね〜」
「ひっ」
「ジョーダンよ、ジョーダン! ガッハッハ、面白いね〜アンタ!」
食べられると思ったニャ
でも、アジャコンダさん、悪い蛇じゃなさそう
「アジャコンダさんもここで休憩を?」
「まぁね。砂漠は暑くて、ほら、皮がめくれてきてね。ここで脱皮してこうかなってさ」
「脱皮!」
蛇だけに。つまり、ぬ子はアジャコンダさんの生脱皮を見ちゃうところだったのかニャ
これは早々に退散した方が良さそうニャ
「でもさ〜、脱皮って中々大変なんだよね〜。そうだ、アンタ手伝ってくんないかな?」
「ぬ子が?」
「さっき助けてあげた代わりに、な? これで貸し借りなし、文句ないだろ? アンタも脱皮状態だし、女二人なんだから問題ないでしょ?」
脱皮状態って……そうだ、ぬ子、裸だったニャ
この後、ぬ子は壮絶な脱皮を手伝うことに。アジャコンダさん、大きいから大変だったニャ
でも、剥けたらお肌もプルプルで心ニャしか色も薄くニャって綺麗にニャった
ぬ子も脱皮したいニャ
「あーースッキリ! やっぱり脱皮はいいね〜。ありがとうね、転換の神子ちゃん」
「そのてんかんのみこって、
「アンタ、……そうかい。確かそうだったね。アンタは知らないんだね。そういう決まりだったんだっけ、蛇神様が言ってた。ぬ子ちゃん、今のはなし、忘れてしまいな。それがアンタの為、とは言わないが決まりなんでね……お互い、貸し借りは無し! これで正々堂々と勝負だね! アタシは夜になる前に出るよ! アンタらも負けたくなけりゃ追いかけてきな!」
そう言ってぬ子の
結局、みこのことははぐらかされてしまったニャ。ぬ子は再び猫かきで湖を渡り、皮、じゃニャくて、服を着てすばり達のところへ
「ニャ、すばり〜?」
「ん、どうした? 随分と長い水浴びだったな」
「うん、すばり? てんかんのみこって
「てんかんの、みこ?」
「えっ、と、ニャんとなく?」
「……転換の、神子。うむ、我は知らないな。それより、お腹すいただろ?」
「うん!!」
とりあえず腹ごしらえニャン!
みこでもねこでも
きっと犬も猪も、猿や他の動物達も先に行ってるはずニャ。最下位にだけは……
はっ!
気付いたら、夜にニャってたニャン!
さ、再出発だニャ!
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