第40ニャ【龍虎激突オンステージニャン】




 遂にチェケりはじめた虎が早口言葉にも似た言葉の雨を龍のお兄ちゃんにぶつけてるニャ

 ぬ子にはよくわかんニャいけど、兎はノリノリでぶら下げた二つの球体を揺らす。ぬ子は自分の胸を少し気にしニャがら兎にはにゃしかけてみたニャ


「おい、兎。これはいったいにゃにをしているかニャ?」


 突然話はにゃしかけたことで兎がピョンと跳ねたニャ。そしてぬ子に振り向いて、それでもリズムに身を揺らしニャがら言ったニャ


「ライブだピョン! 二人ともノリノリで凄くいいんだピョン」

「……ぴょん」

「あたし、兎の! 君は、たしか十二支から除外された猫ちゃんピョン?」


 す、凄い語尾だニャ

 ぬ子が言うのもアレだけれども


「ぬ、ぬ子はぬ子ニャ!」

「そうかピョン! そ、それよりも今は虎介こすけ君のステージなの、だから話は後ピョン! きゃー虎介くーーん!」


 またおっ○い揺らして……今はレース中でこんニャことしている場合じゃニャいよね

 それに、あの虎は虎介って言うんだニャ

 背はぬ子と殆ど変わらニャい小柄ニャ虎で頭にはキャップ、ブカブカの上着に首元に変ニャ物をかけてるみたい


 兎のみみはそんニャ虎介に夢中みたい

 みみは兎だけに長い耳で、おっ○いが大きくて、おまけにお尻も立派だニャ

 あの太腿で膝枕したらきっといい夢見れるニャ


 と、そんニャ思考を巡らせていると、龍のお兄ちゃんがマイクを奪い、ギターとかいうやつをにゃらしはじめたニャ

 ギャイィーーンて音がぬ子のおっ○いを揺らすニャ、ぬ子はこっち派かも! ピリピリゾワゾワする!


「へっ! そんなラップより俺様のロックを聴けぇ! この黒龍、炎夜えんやの歌を! 行くぜっ!!」


 ニャ! ぬ子はこっちが好き!!

 えんやの兄貴やべーニャ!!


「そこにいるのは猫か!? どうだ、ステージに上がってみないか! 俺様達は敵同士! だが、音楽を奏でている時はそんなもの関係ねぇぜ!」

「へ、ぬ子?」

「猫って言ったら、お前しかいねぇだろ! 俺様のギターに合わせて歌ってみせやがれ!」


 ニャ、にゃんか変ニャ展開に

 すばりを見上げると、眼鏡をギラつかせニャがらにゃぞうにゃずきを見せたニャ


 えんやの兄貴に引きずられステージに上がっちゃったけれど、ぬ子、歌へたっぴニャ

 でもでも、このギャイィーーンがぬ子の気持ちをアゲアゲにしちゃう。もうやけくそニャ!


「ニャーニャーニャニャニャ〜♪」

「はっ、いいぞ猫! その調子だ!」


 た、楽しいニャ!

 すばりも見てるし恥ずかしいけれど、それよりにゃにより、気持ちいいニャ!

 すると虎の虎介もラッパカパーで参戦、兎のみみもステージに上がり華麗にダンスを踊り出したニャ


 ロックとラップが混ざり合って、不思議だニャ、全然ケンカしてニャい、むしろ、新しいハーモニーにニャってる!!


 その後、ぬ子達はヘトヘトにニャるまで歌い、騒ぎ倒してしまったニャ

 観客はすばり一人だったけれど、次第に宿の天使さん達も出て来て盛り上がったニャ

 とても楽しい夜だったニャ


 虎の虎介はぬ子と同じ歳でラップが大好き、兎のみみはそんニャラップを歌う虎介の事がどうやらお気に入りみたいだニャ

 おんにゃの勘でわかるもんね


「いや、見ればわかるだろ」


 すばりのツッコミは無視

 で、龍のお兄ちゃんはにゃんと百二歳、龍族のにゃかではまだまだ若いんだって

 そんなに生きてたら暇で仕方ニャいよね

 でも、お兄ちゃん、炎夜は格好良いニャ。勿論すばりが一番だけどね

 ぬ子に優しくギターを教えてくれたりと百二歳っぷりも好印象だニャ


 みんにゃ思ってたほど猫に優しい

 ぬ子が勝手に肩身狭い気持ちにニャってただけかも知れニャい


 そして夜を越えて、朝が来たんだけれど、



「ニャ!? もう誰もいニャい!?」

「ん、また置いてかれたか。昨日の仲間は今日の敵、か」

「それよりぬ子達も先を急ぐニャ。犬のちぃも猪のイノもいないということは間違いニャく最下位だよ」

「だな。だが、まだ先は長い。それに、我らが休んでる間、ほかの代表も休んでいる筈だ。昼寝をせずに焦らず追いかけよう」


 え〜、昼寝したいニャ〜



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