第64話

 最近は夜な夜な、パンケーキを作るのである。流石にメイドの夏も飽きた様子である。だからと言って、一人で食べたら虚しい。食べてくれる人がいるから楽しい。夏もわたしも夕食の炭水化物を減らす。気のせいか姉の愛菜が痩せた気がする。わたし達が肥ったのであろうか?


 多分、両方である。

 

 解決方法は簡単で夜な夜なパンケーキを作るのを止めればいいので。わたしは夏に材料を買ってくるのを止める。


「恋菜様、お楽しみが無くなりますよ」


 この状況でもわたしを心配してくれる夏に感謝である。


 その夜……。


 お腹が空いた。わたしは冷蔵庫とにらめっこしていた。袋に入ったうどんがある。一人分では多いな……。夏に相談してみると。一緒に食べてくれるらしい。

夏が五分程で素うどんを作ってくれた。七味唐辛子を入れて完成であった。二人でズルズルとうどんを夜中に食べる。はて?何か問題があるのであろうか。わたしはそばも食べたい。夏に仕入れておくように言う。しかし、この様な姿は姉の愛菜は見せられない。わたしはうどんを食べ終わると。姉の愛菜が寝ている事を確認する。わたしがキッチンに戻ると夏がポッキーを食べている。夏の隠しおやつだ。


「恋菜様も食べます?」


 見てしまったら食べるしかない。うどんの後で、二人でポッキーをボリボリ食べるのであった。


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