第53話
今日は夏が一日休みである。午前中に何処かに出かけたかと思いきや。
大量の本を買ってきた。午後は自室で読書らしい。少し様子を見に行くと『赤毛のアン』を読んでいた。ほーっと、関心して部屋を出る。わたしは書庫に行き夏を真似て読書をすることにした。太宰治に芥川龍之介……。有名な本は有るが読む気になれない。わたしは古い文庫本の『姫神さまに願いを』を手にする。何だ、これは?コバルト文庫とあり、昔の少女小説である。読んでみるか……。
さて、なかなかだ。わたしが本を読んでいるとノックの音がする。
「恋菜さん、夕食の宅配サービスが届いたわ」
ドアを開けてきたのは姉の愛菜だ。どうやら、夕食を一緒に食べるためらしい。
わたしは二つ返事で大きなテーブルに向かう。先に姉が座っていて、わたしが座ると宅配サービスの夕食を食べ始める。
……。
会話がない……。わたしは気まずくなって書庫の少女小説にこと聞いてみる。
「えぇ、あの本は昔に古本屋で買ったものよ」
なるほど、あれは姉の本だったのか。
「わたしが、今、読んでいるのよろしくて?」
「問題ないわ」
姉の許可も下りたし、食後のシャワーの後で読みふける。それから、月明かりがカーテン越しに見えると眠くなるのであった。こんな時間か……。明日も早く起きなければならない。ベッドに横になるといつの間にか寝ていた。夜中にトイレに起きると。夏の部屋から明かりが漏れている。ドアを開けると夏が読書をしていた。やはり、夏だ、疲れ知らずである。
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