第五話 女の戦い(上)
マテリアル軍一行は、フェアリアの
参加者はマテリアルからは、魔階のアルナ、魔階のテリアル、黒階のシエル、黒階のステラの4人を中心に構成されている。
フェアリアから皓階のセイバー、皓階のゴーディー、白階のセロ、白階のポーラの4人を中心に構成されている。
この4人が対照的に椅子に座り会議を始める。
劍はアルナの使いという事もあり、アルナの後ろで立ちながら話を聞いている。
「さて、会議を始めよう。今回の会議を仕切らせてもらう皓階のゴーディーだ。まず最初の議題に移ろう、1つ目は
「はい、私は皓階のセイバーです。盟階を結ぶ場合にこちらが要請する事は2つ、まず1つはフェアリアの敵国への侵略時にマテリアルから三割の兵を送る事、魔階は1人、黒階は2人です。そしてもう1つは領地の隣接を早急に両者が行う事です、以上2つがこちらの要請です」
「次、マテリアルお願いします」
「はい、私は魔階のアルナです。盟階を結ぶ場合にこちらが要請する事は1つだけです。その1つとは、盟階を結び次第インフェルスの総攻撃を行うので兵を7割貸すと言うのがこちらの盟階を結ぶ際の要請です」
アルナの発言はフェアリアの人達に悪く聞こえたのか反対の声しか聞こえない。
確かに場内の守りを固めるだけでも少なくても4割は兵が必要なのに、それを上回る7割も兵を持って行かれればもしクルスフォードが攻め込んできたら確実に負ける。
「危険な賭けという事か……」
「ゴーディー、何を言っているの?さすがに兵を7割貸すのは危険よ。仮にクルスフォードが攻めてきたら確実に負ける」
「まぁ、確かにな」
ゴーディーは少しこの盟階の要請内容について疑問を抱える。
そしてゴーディーはアルナに1つ質問する。
「アルナ殿、1つ質問してもいいか?」
「どうぞ、もちろんです」
「盟階を結んで今回だけ兵を貸せばもうそちらから要請する事は、2年間一切ないと言う事でいいのか?」
「えっ……まさか、それがねらいだったの……」
「はい、こちらが望むのは今回の戦闘だけです。それ以外は何も要請しません。さらにこの4つの階の最強階と言われるインフェルスが衰退すれば我々の勢力拡大にもなり、一石二鳥です」
細かく説明するアルナに関心を持ちながらゴーディーは話を聞く。
アルナが話終わると
「皆、賛成派か……アルナ、テリアル!盟階を結ぶ前に私と戦え!」
「おい、セイバー!マテリアルの人達に失礼だろうが!」
「ゴーディーは黙っていろ、この2人は私の個人的な敵でもある。盟階を結びたければ私を倒せ!上手く話が進むと思うなよ。ついでに私が勝ったらその男、劍も私が貰う!」
「えっ……俺?何も話してないんだけど……」
「とことん身勝手な奴だな!セイバーと言う奴は!」
「ほんとそれ、瑞希だっけ?あんたぶっ潰して上げるわよ。ついでに劍も渡さないわよ」
俺ってモテてるのかなぁ……
えへへ、俺ってまさかのイケメン?それとも優しい?
ってか俺、舞とアルナが負けたらフェアリアに移動して瑞希の下につかないと行けないの??
どっちしろ、下につくんじゃねーかよ!
劍がそんな事を思っていると、ゴーディーは
そうしてバラグラフィ城の外の対戦用のフィールドで
「ほんとに2対1でいいのね?絶対に負けるわよ、ここは現実世界みたいに強さが一定に決まってるんだから……」
「別に良いわよ。それより勝ったら劍を渡すのよ、後盟階はなしね。分かってると思うけど」
「別にいい。早く始めよう、こうしている間にもインフェルスと戦っている仲間が死んでいるかもしれない」
「じゃ、ゴーディー審判よろしく」
「了解した。フェアリア、皓階のセイバー対マテリアル、魔階のテリアルと魔階のアルナ。バトルスタート!」
こうしてヒロイン争いの3人の初めの戦いが始まる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます