第六話 真実に近づくのは許されない

劍は、天将市に勝負を挑んだ。

だが、その結果はあまりにも圧倒的実力の差であった。


「主は、この世界の者ではない。だから少しは他の知恵というものがあると思っていたが記憶でも無くしておるのかのぅ」


「どういう事ですか……」


「黒崎劍よ……この世界とゾディア(SDSL)の世界、どちらもゲームの中であるならばどうする?」


「何を言ってるんですか?」


「この世界何かおかしいと思わんのか?急にもう1つの地球が現れて2つの地球が衝突する出来事。そして黒崎劍が、急に現れた地球、いやゾディア(SDSL)の王様。何もかもゲームのような物語じゃの」


「貴方は、一体何を知ってるのですか?」


「さぁの、わしにも分からぬ。だが一つだけ言えることがあるのじゃ」


「言えること?」


「この世界は普通ではない。何かがおかしい。何かが引っかかる。まぁわしの独り言じゃと思っておけ」


天将市は、そう言うとそのまま闘武大学園の元へ戻ろうと歩き出した。






情報システム


情報システムエラー

情報の獲得が一部多い者が発見されました。

No.10486 闘武大学園 天将市

の位置情報を獲得に成功。

現実世界との関与がある恐れあり。

早急にNo.10486の情報システムをリセット。

もしくは人体システムに通信し人体データの削除を要求。



人体システム


情報システムからの通信あり。

No.10486の情報システムのリセット。

もしくは人体データの削除。

要求あり。

未来検証による実験の結果、

人体システムの権限により、人体データの削除を行います。





獅羅雲学園のフィールド


「劍!」


「会長、やっぱりあの会長は強かったですよ笑」


「何を言っているの?今回は会長不在の試合だったのだぞ?しかもどこに行っていたのよ。心配したのよ!」


「えっ?でもあの会長……って誰だ?何だ、記憶がどんどん消えていく」


「劍!舞さんの所に行くわよ!今日は舞さんのおかげで勝てたんだから!私は闘武大の人に挨拶してから行くわ!」


「わっ、分かりました」


どういう事だ、誰かと戦った記憶はある。

だがその他の記憶が無い……

どういう事だ?

確かに戦って惨敗した記憶が、


そうして考えているうちに。



俺何考えてんだろ。

俺の体が戦ったような感覚に陥ってるだけか。

よし!舞に会いに行こうか!


劍は舞のいる保健室へ行く事にする。







「もうか、早いな。関与システムに察知されたやつは」

「まぁこの世界は、中々人口知能レベルが通常より高いですからね」

黒崎劍くろざきつるぎ……いや、黒崎剣城くろざきつるぎ。どうやってその世界から抜け出す?それとも死ぬまで待つのかな」

「中々楽しみですね!」

「あぁ、とっても楽しみだ」


この時、俺は忘れていた。

重要な事に。

そして、ゲームはゲームでも仮想世界でもない、ゲームの中に入れられたわけでもない。

俺は、知っているはずなのに忘れていた。

そして、この事を思い出すのにはあまり時間はかからなかった。








《あとがき》

ここまで見てくれてありがとうございます。

やっと物語が動き始めました。

最後ら辺では普通の小説の書き方に戻っています。

なぜ小説の書き方にもこだわっているか、何故あのタイトルなのか、分かる人もいるかもしれません。

ここからますます面白くなるので応援よろしくお願いします!


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