第五話 伝説の魔王

「なっなんなんだ……」


「咲さん……私は貴方に勝つんだ」


「意識はあるのね……ならいいわ。どうなっても知らないわよ!私のことを倒した貴方は敵よ!」


「私もです。私は強くなりたいだから貴方と戦い勝たせてもらいます!」


2人は共に威嚇しあい、本気のバトルが始まる。


「行くわよ!天叢雲流儀あまのむらくもりゅうぎ 神獣極破しんじゅうごくは!」


咲は姿を消し舞の後ろに、姿を現し連続攻撃をする。

だが舞はそれを圧倒的スピードで避ける。

咲はさっきとは段違いのスピードを見せられ、奥義である技を繰り出す。


天叢雲流儀あまのむらくもりゅうぎ 奥義おうぎ 無紫限凛むしきげんりん!」


奥義である最後の技であり、最強の技を繰り出す。

その技は舞に、直撃する。

だが、

「なんで……剣が刺さっているのに血も出ないし倒れもしないの?」


「私は魔王化まじんかと言って、この剣の主と同化しています。普通の同人化どうじんかとは違ってスルトの力や体力ありとあらゆる力を体に宿している私は、そんな攻撃じゃ倒せない」


「この技は奥義、普通なら無事では済まないはずの技なのに……」


「でも私はもう普通じゃない。私も行かせてもらうわよ!炎魔炎紅フルベルエンジュ!」


舞の手から有り得ないくらいの炎が放出され、その炎は1つの塊の剣となり、その剣を舞は咲に向けると炎の玉が先に向かって勢いよく向かってくる。


「くっ、そんな技!!天叢雲流儀あまのむらくもりゅうぎ てん守護しゅご!」


咲は残っているほぼ全ての力を使い守りに転じるが舞の圧倒的力に負けそうになる。


「そんな守りじゃ、私の炎は消せない」


「なっなんだと、バリアが……壊された……」


咲は、防御系の技を出すが一瞬で破壊され、炎が直撃する。

粘り強い事に咲はまだ立っている。


「まだ立つのね……次で終わりにしてあげる!煌炎炎王ベルングファイヤー!」


「私も生半可な戦いをしに来たのではない!天叢雲流儀あまのむらくもりゅうぎ けん!」


二つの技は激しくぶつかり合う。

だが炎の力は勢いがどんどん増し、咲はその炎に押しつぶされる。


「ここまでか……赤坂舞かその名を覚えておこう」


そうして咲はフィールド上に倒れる。


「勝者 赤坂舞」


と言葉が続き、舞もその場に座り込む。


「舞が勝った……」


「私は、負けると思ってました。私でもあの二人は多分勝てないです。舞さんはやはり凄い」


「会長……俺も少しだけ負けると思ってしまっていました。でも舞は俺の遥か上の所に居た。なんか寂しくもあり嬉しくもあります」


「劍は舞さんが好きなのね笑」


「いやっ違います!からかわないでください!」


「あれれ??いつものタメ口は?笑」


「うざい会長だなー、会長、次の試合頑張ってください。」


「任せなさい、必ず勝ってみせるわ!」


「その話じゃが、取りやめさせてもらおうかの。神麗封魔の退学の話は通して良いぞ。」


「天将市会長!って今のは……本当何ですか?」


「あぁ、本当じゃよ。理由は簡単じゃ、あの赤坂舞と言う者は、魔人化まじんかした。魔人化まじんかは普通の人ではできん。明音の言う通り、火人かじんという事も分かったのじゃ。あの剣、あの魔人化まじんか、昔のニュースあったじゃろ?」


「確かにありましたね」


「それと出会ったのはわしじゃ。だから分かる」


「えっ……市会長が?」


「あぁ……まぁという事だから帰らせてもらおうかの。」


「待ってください」


「なんじゃ、少年」


「俺は黒崎劍と言います。天将市会長との対戦をしたいです」


「ほう。そんな事言われたのはいつぶりじゃろうな。まぁどうせ6試合目の対戦相手だったから良いだろう。受けて立とう」


「ありがとうございます!」


と、劍が言うと天将市はフィールドに向かって歩き出す。

天将市が行った後、明音会長が「本当に対戦なんて受けていいの?せっかく神麗封魔の退学を認めてくれたのに……」と言う。


「明音会長……舞がこの対戦で戦い成長してしかも勝って帰ってきました。俺は何もしてない。俺が多分1番関係ある事なのに、何もしないのは間違ってる。だから俺は俺なりのやり方でやります」


「劍……分かったわ。なら勝ちなさいよ。」


「任せてくださいよ!」


「舞さんは、こっちで見とくから」


「ありがとうございます」


そして、

遂に劍は、あの八総合序列1位の天将市との対戦する。







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