第575話 色々凄かった。的なお話
ま、いいか。
セフィアにも友達ができるのは良いことだ。
ユーリ達は………うん。
あれはただの追っかけで友達じゃないな。
ストレージから材料を出せば俺にできることはもう何もないんだけど、それだけだと申し訳ないんで食器の準備を………あ、はい。
分かりました。
食器の準備をしようとしたらメイドさんに止められた。
自分達の仕事だと言うので任せる。
それに高そうな食器を出されると……すみません。
そんなもの気軽に使えません。
というわけで、何しよう?
俺の拙い調理技術では邪魔にしかならないだろうし、日本の料理を出そうにも、出来そうなのなんて、うどんと味噌汁とご飯とチャーハン、オムライス……と、とにかく簡単なのばかり。
真新しさもあんまりないだろうし。
オムライスやチャーハンとかは既に店とかで見かけた事あるし。
その辺はまあ、これまでの日本人が広めたんだろう。
それ以外だとレシピとか全然知らないし。
というわけで出来ることはないのだ。
そんなこんなで、俺は料理に参加していないアカネ、ユキノと一緒に読書だ。
地球産の本は無理でもこっちの世界の本は読める。
確か近衛兵長が助けてくれたんだよな。
続きは……そうそう。
それまで反目しあっていた近衛兵長と宮廷魔術師の主人公。
しかし、姫との恋によって婿入りを狙ってた貴族によって刺客が差し向けられるようになって職務よりも姫の幸せを願って助けたんだった。
それで?
…………宮廷魔術師の主人公では近接戦闘は厳しく逃げるしか出来なかったけど、近衛兵長が加わることで安定するようになり反撃開始、か。
と、ここで次巻ね。
引っ張るねー。
えーと、次巻は、と。
ふむふむ。
刺客を追い返し、拠点を確保。
そして情報を集める……くっそ!
姫を誘拐しただと!?
お前らが襲うからだろうが!
なのに、指名手配するなんて……これでは犯人に近づくどころか街を歩くのも一苦労じゃないか!
この後はどうなるんだ?
「わっ!」
「うわっ!? な、なんだ!? 地震か!?」
「レント集中しすぎだよ。もう準備できちゃったし、アデラードさんもユウキちゃんもみんな揃ったよ?」
「へ? うわ、もう外が赤い。」
気づけば既に夕暮れ。
本を読んでいると時間が経つのが早いなぁ。
「じゃ、順番にお風呂に入って。どうせ泊まりになるだろうし、お酒飲んでお風呂入るのは危ないからね。これ、実体験。だからちゃんとお風呂入ってからね。」
お酒が回りやすいという話を聞いた事あるし、酔った状態だと転びやすそうだしね。
というわけで俺はセフィア達と一緒にお風呂に。
セフィア達と一緒ということに天装の人達に驚かれたが、嫁達だからなんの問題もない。
こっちの方が早いし。
アデラードさん家の風呂は大きいし、堪能しますかね。
〜アカネ視点〜
「って、あら? 貴方達は一緒ではないんですの?」
レント達がお風呂に向かったのに私、優姫、ユキノが残ったのが不思議だったようで、ナタリアはそう声をかけてきた。
「ええ。私達は別に練斗とは特別そういう関係なわけじゃないから。」
「そうなんですの。あの3人が結婚しているというのは聞いた事ありましたけど、てっきり他の皆さんも妾か何かかと思ってましたわ。」
「あー、やっぱり周りからはそう見えるかー。」
「そうですね。ほぼ毎日連れ立っていればそう思いますわね。」
「実際は何にもないんだけどね〜。優姫は練斗と同郷だからだし、ユキノはシアとパーティを組んでたのが縁で一緒に行動するようになっただけだから。」
「アカネはどうなんですの?」
「私はほら、家のこととかあるから、まだ暫くは、ね。」
「あ、そういえば……すみません、軽率でしたわ。」
「ああ、気にしないで。もうほとんど片付いたと思うし、色々あったけど、今を楽しんでるからさ。」
それに、練斗の事好きだけど、家の反応次第ではどうしようもないし、ね。
手紙、もう届いてるよね。
出来れば、認めてくれるといいんだけどなぁ。
「おーい。出たぞ〜。」
「それじゃ、一緒に入ろっか?」
「あら、いいですわね。」
練斗達が出たようだし、ナタリア達を誘ってお風呂に。
ナタリアの身体は………色々凄かった。
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