第79話 増えました。的なお話

今日は二人の方が早く起きたようで、キスをして起こされる。

うん。いい朝だ。

と思ったけど、外は生憎の雨だ。

さて、どうしよう。

今日は暇があればだけど、日頃のお礼にルリエちゃんも連れて何処かに行こうかなと思ってたんだけど。

この雨じゃ流石にな。

ダンジョンの方はどのみち今日は入れないから別にいいんだけどね。

今日が訓練合宿の最後という事で初心者ダンジョンに入るという話は聞いているし。

入れない人は依頼だそうです。

その人達は大変だな。

まあ、リィナさんは教官やってるそうだから依頼の方じゃないからその点は大丈夫だな。


とはいえどうしよう。

昼間っから致すのは流石に恥ずかしいし、周りに迷惑が掛かるだろう。

となるとやはり今日は読書しながらのんびりと…かな?



朝食を終えた俺たちは読書を……していない。

何故なら、ルリエちゃんが部屋に来ているからだ。

読書といっても日本のラノベばかりな為、俺が異世界人という事を知ってる人の前でしか読めない。

とりあえず、嫁か婚約者以外には知らせないようにしよう。


「それで、どうしてルリエちゃんはここに居るのかな?仕事はいいの?

「仕事は休んでいいってお母さんが。それはそれとして、お母さんから聞きましたよ。お兄さんと恋人になる条件。それで、ガンガン攻めていけってお母さんが。それに、お兄さんならもう一押しで落ちるって。」


確かにその通りなんだけど、本当に俺でいいのかな?

既にセフィアとリリンがいるし。

この世界では一夫多妻は普通だって聞いてはいるけど、だからって妻の方にわだかまりとか、嫉妬とかそういうのが無くなるわけじゃない。

だからその辺の事をそうなったら平等に愛するつもりだけど、一人にかけれる時間が減ってしまうことを忠告しつつ聞いてみる。


「覚悟の上です。それに初日から女連れだったんだから、その辺の事を考えた上で決めたんですよ。」

「そうなんだ。」


どうしよう。

可愛い子にこんな事言われるだけで既に心が舞い上がってんだけど。


「えっと、これからよろしくお願いします。」

「え?何が?」

「その、恋人として…。」

「早くないですか!?いろいろ考えていたのに!」

「まあまあ。でも良かったね。ルリエちゃん。」

「…ん。おめでと。」

「ありがとうございます。これからよろしくお願いしますね、セフィアさん。リリンさん。」



ルリエちゃんとも付き合う事が決まったけど、今回はアリシアさんは現れなかった。

条件が分からないけど、来ないというなら異世界人という事はもう暫く秘密にしとこう。


まあ、それは置いといて。

今日はお休みという事ならたっぷりとおしゃべりをしよう。

好きな食べ物から始まり、次のデートの計画を立てたり。

そして、俺の何処が好きかという話題になった時に三人が凄く盛り上がった。

というか盛り上がりすぎて凄く恥ずかしいし、凄く居づらかった。

なので、こっそり抜け出して女将さんに報告とお仕事を手伝わさせて貰った。

報告した時に落ちるの早くないかい?なんて若干呆れられたが。



ルリエちゃんと関係を持つのは何回かデートをしてからと俺は考えていた。

しかし、ルリエちゃんはそうは思わなかったようで、セフィア達と18禁な事をしている時に乱入してきた。


ちなみにリィナさんとは今日は会えていない。

宿を変えたのか偶々なのかは分からないが、会うのがちょっと怖いな。

リィナさんから見れば、合宿行ってる間に一人増えてた事になるから。

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