第74話 ボスドロップ的なお話
ダンジョンから宿に帰って夕食を食べ、気分が昂ぶったのでいつもより多く愛を育んだ翌日。
俺達はギルドに来ている。
用件は昨日の戦利品の買取と可能ならボスドロップの鑑定を頼もうと思う。
ポーションやメダル、ある程度の食品系のドロップアイテムは手元に残しておくが、それ以外は全部売りに出した。
そしてその結果がこれだ。
98600リムとボスの魔石が20000リム。
一部を売りに出してないとはいえ、これは結構儲かるな。
なんで他に入っている人と遭遇しないんだろう。
なんて思っていると買取の人にこんなことを言われた。
「初心者ダンジョンでこれだけって、相当無茶してるんじゃないでしょうか?」
「そんなことは無いと思うんですけど。」
どうやら俺らは無茶してるらしい。
ちゃんと休んでいるはずなんだけど。
更に詳しく聞くと、ボスはDランクとCランクの混成パーティが二日掛けて挑むのが普通なんだそうだ。
DランクとEランクのパーティがボスを一日でなんて無茶と思われても仕方ないか。
ステータス的にはCランクとDランク相当なんだけどそれは教えて無いからな。
そういうことなら少し加減した方が面倒がなくていいかな?
「これの鑑定とかって出来ますか?」
そう言って取り出したのはボスのドロップアイテムである犬耳カチューシャ。
「これってボスのドロップアイテムですか?犬耳ということはボスはコボルトロードですか?」
どうやらあのチワワはコボルトロードっていうらしい。
「良くわからないですけど、多分そうだと思います。」
「鑑定には500リム頂きますが大丈夫ですか?」
「500リムですね。大丈夫です。」
「分かりました。では少しお待ちくださいね。」
500リム渡すとそう言って買取担当の人は一度奥に引っ込んでいって二分程で戻ってきた。
「こちらが鑑定結果になります。」
そう言って鑑定書とカチューシャを持って戻ってきた。
鑑定書にはコボルトカチューシャチワワ型 AGI+4%と書いてある。
初めての%装備だ。
とはいえ犬耳カチューシャを戦場で使うのはちょっと躊躇われるな。
どうするか相談するが、夜にも使ってもらおう。
ギルドを出て武器屋に向かう。
セフィア達の装備のメンテをお願いしようと思う。
俺が使っているのはアリシアさんが造ったもの。
そんな物を持ち込んだらえらい事になる可能性があるからな。
どうしよう。
今度レイカーさんが来た時にでも頼もうかな。でも使いっ走りにするみたいで申し訳ないかな。
まあ、後で考えるか。
そんで武器屋に短刀と双剣を預ける。
血のりとかは自分でなんとか出来ても刃こぼれとかはどうしようもないからな。
そんで渡したら三日後にまた来いと言われた。
今日は休んで明日もう一度ダンジョンに行こうと思ってたのにどうしよう。
まいっか、今日はとりあえず、魔法の練習でもして明日はのんびりしよう。
「魔法の練習したいから街の外にいくけど、どうする?」
「うーん。僕も行こうかな。幻視と変化の練習したいし。」
「私も。」
「そっか。じゃあ一緒に行こうか。」
「うん。」
「ん。」
というわけで街の外に向かう。
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