第59話 メダルが出た。的なお話
そこにあったのは四つの小さな魔石と一つの角のような骨、そして大きなメダルのような何か。
骨(?)と魔石は分かるよ。
でもなんだよこのメダルは。
V○嵐のローリ○グコイン○ワーに出てくるコインくらい大きいぞ。
それになんか無駄に凝ったゴブリンのレリーフが彫られてんだけど。
とはいえ、一応はドロップアイテムだしストレージに入れておく。
と、そこでふと思いつく。
そういえばストレージに入れるとゲームみたいに一覧が出るんだよな。
だったら、これが何か分かるんじゃないか?
そう思って取り出そうとすると
[メダルみたいなもの]
と書いてあった。
デスヨネー。
なんか、わかってました〜。
そう上手くいかないですよね〜。
いくわけないですよね〜。
ドロップアイテムはとりあえず全部ストレージに入れて後でギルドで見てもらうしかないか。
というわけで魔石と角も全部ストレージにぶち込んどいた。
◇
ダンジョンに入ってすぐに良く分からないメダルを手に入れたので一旦外に出てそれからまた入り直した。
だってもしも途中でやられたらアイテムは無くなるし、謎も残るわけで、それはなんか嫌なので一度出ておいた。
そしてゴブリンとの戦闘を二回ほど交えつつ暫く進んでいくと、別れ道に出た。
ダンジョンに入って初めての別れ道だ。
どちらが正解か分からないのでとりあえず相談する。
「どっちに行く?」
「どうしようね〜。見たところ足跡とかも残らないみたいだし。」
「悩む。」
出口のある迷路なら左手法とかあるんだけど、ダンジョンでは流石に使えないだろうし、使えても時間がかかり過ぎる。
「取り敢えず迷ったら全部左に行っておこうか。悩むだけ時間の無駄だし。」
「それもそうだね。」
「あと、ここからはマッピングした方がいいと思うんだ。だから悪いけどセフィア、頼めないかな?」
「うん。分かった。」
「じゃあこれ、紙とペン。あと、隊列を組もうと思う。セフィアはマッピングするから真ん中にしてリリンが先頭、俺が殿でどうかな?」
「う〜ん。いいんじゃないかな。」
「それでいい。」
「ありがとう。それじゃ、改めて出発。」
「おー。」
「ん。」
◇
そうして左に進み、ラビットと戦うこと一回、ラットが三回、メイズワームというEランクの芋虫と戦うこと一回、そろそろ休憩したいと思った時にまた別れ道になった。
今度は三つだ。
丁度別れ道の前は広い空間になっているので、ここで休憩をしよう。
「ふう。思ったより時間経ってなかったな。」
「そうだね。でも、結構疲れるね。」
「まあ、ダンジョン内が曲がりくねっていて、曲がる度に警戒しないといけないからな。それにセフィアはマッピングしているから余計疲れるだろ。」
「うーん、僕よりもリリンの方が疲れてるんじゃないかな。真っ先に戦っていたから。」
「私は平気。それにまだ、入ったばっか。」
「それはそうなんだけど、思ってたより大変だな。どうする?五階層が目標だけど、このままでいいかな?」
「いいんじゃないかな。何事も経験だよ。」
「そうだな。じゃ、もう少し休んだら行くか。」
「うん。」
「ん。」
それから五分ほど休んでから探索を再開した。
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