第37話 バールのような物的なお話
セフィアの試験が明日になったのでリリンにスライムについて聞いてみる。
スライム
体内に核を持つ粘液で出来た不定形の魔物でEランク。
倒し方としては魔法で身体を蒸発させるか核を破壊する方法の二つがある。
また斬撃は核以外には有効打を与えられない為、打撃系武器で粘液を削りながら攻撃するのが効果的。
「どうしよう。僕火魔法使えないし、打撃系の武器持ってないよ。」
「落ち着けセフィア。剣でもちゃんと倒せるらしいし、いざという時の為に打撃系の武器も買えばいいから。」
「う、うん。そうだね。」
「セフィアなら大丈夫。」
「うん。リリンもありがとう。」
そういう理由で武器屋に向かう。
そしてセフィア用の打撃武器を選ぶ。
メイスにハンマーにモーニングスターにフレイルに釘バットにスタッフに投げ分銅に棍にドタマ金槌に狼牙棒にバールのような物に……って幾つか変なの混じってる!?
ここにも勇者や転移者の魔の手が。
そうして幾つか変なのが混じってる打撃武器の中でセフィアが選んだのは釘バットだった。
……うん。何も言うまい。
こうしてセフィアはスライム対策に釘バットを、俺は棒術と杖術用の棍を買わずに武器屋を出る。
両方に使える長さのが無かったんです。
リリンがバールのような物を買ってた気がするが……気の所為だよね。
武器を買った後は一旦ギルドに戻り、セフィアの釘バットの練習をする。
セフィアが片手で使おうとしていたので釘バットは両手で使う物だと実践も交えて教える。
すると、リリンがバールのような物の使い方を聞いて来た。
……やっぱり買っていたようだ。というか普通よりも少し大きい気がする。
一応曲がった所で引っ掛けたり、裏側で殴ったりすると教える。
でも詳しくは知らないから使いながら覚えるしかないとも伝える。
突き刺した所から皮膚や肉を引き裂いたり頭蓋骨を……なんてのを読んだことあるが言うべきじゃない。絶対に。
というかそんなグロいのして欲しく無いし見たくない。
そうして暫く練習をするとなかなか様になったので宿へと帰る。
夕食を食べた後、明日は試験がある為夜の回数を一回減らした後眠りにつく。
◇
朝になった。
朝食を食べて忘れ物が無いか確認してギルドに行く。
昨日の職員さんのいる受付に行って依頼を受ける。
その際、ギルドカードに似たカードのような物を渡された。
試験専用でこのカードは討伐した数が分かるというものでCランクのカードと同じ効果がある。
これは街の外で他の冒険者に倒して貰ったのを自分の手柄として報告するのを防ぐ為だそうだ。
そしてギルドを出た後は……ラビットとゴブリンを狩る。
リリンもいるし普通の依頼もついでに受けた。
移動中に襲って来たラビットやゴブリンはもちろんのこと、ファングやFランクの魔物のラージラットなんかも狩っていく。
ゴブリンとかはリリンのバールのような物が冴え、こめかみに突き刺し手元に引き寄せて首を短刀の一突きで倒していた。
セフィアもラビットが突っ込んできたのに合わせて打っていた。…うん。ヒット連発だ。
通常の依頼の魔物も狩り終わった。
俺もEランクに上がったしリリンもいるので森のちょっと奥の方に少し入ってどんな魔物がいるのかを見ておく。
すると以前なんとか倒したトライデントボアが突進をかましてきた。
だが、一度戦っているし前よりもLVは上がっている。
それにリリンもいる為に問題はなく、セフィアの土魔法と俺の木魔法で拘束してリリンの水魔法で倒した。
その後はお昼時と言う事もあり一旦街道付近まで戻って昼食にする。
そして食休みをした後、セフィアの試験を受ける為にギルドで教えてもらったスライムが生息しているという場所へ向かう。
さあ、ここからがメインイベントだ。
気を引き締めて行こう。
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