第3話 ステータスと同行獣的なお話

「さてと、じゃあステータスでも確認するかな?」


ちなみにステータスを確認出来るのは転移者及び転生者の特権らしい。後は鑑定系スキル持ちとか専用アイテムじゃないと分からないとのこと。


ーステータスー


名前:風見蓮斗


種族:人族


LV:1


HP:2850/2850

MP:128/128

ATK:24

DEF:19

MAT:22

MDF:28

AGI:14

DEX:84


スキル

異世界言語適応

超隠蔽

ロードオブスキルマスターLV1

ストレージ


スキルスロット

1:未設定

2:未設定

3:未設定


SP3


称号


女神の加護 転移者


犯罪歴



えーと、基準が分からないからステータスが高いのか低いのか判断がつかねえな。でもDEXは絶対高いと思う。84だし。


「つかスキルガチャってどうや…


【スキルガチャ発動】

《木魔法を取得しました。(微ユニーク)》

《歩行術を取得しました。》

《相槌を取得しました。》


なんか出た!


発動条件がわかんないが、それは後で考えるとして、木魔法はラッキーだったかな?微とはいえユニークだし。


でも…


歩行術と相槌ってなんだよ!そんなの普通に出来るぞ。

しかも枠を空けるには極めなきゃいけないとかイジメだろ。


そりゃあランダムだからしょうがないとはいえ、これは酷くね。


はぁ…普通に生活するだけで上がるのが唯一の救いだな。


で、本命の木魔法は何が出来んだ?


《木魔法》 LV1

草結び 成長促進


草結び

相手の足元に生えてる草を絡ませて動きを阻害する。


成長促進

植物の成長を早める。成長速度はスキルレベルに依存する。


地味過ぎる!


「ま、まあ、LV1だし最初はこんなもんだろ(汗)」


………………


「悩んでても仕方ないか。」


とりあえず剣と旅人の服セットを装備して町に行くことにした。


太陽が真上になく少しずれている。午前ならいいが、午後だった場合、今の内に町に行かないと日が暮れる可能性がある。


なんとか時間を知る方法ないかなと思ったら、なんかニュースとかで右上とか左上にあるような時間表示が出た。


15:23だった。


うん。とりあえず町に行こう。


町に向かって歩き出して10分くらいした時だった。


「くぅ〜ん」


と、草むらの中から微かに動物の鳴き声が聞こえた。


しかもかなり弱々しい。


一応剣を抜いてから声がした方に行ってみるとそこには弱っている狸がいた。


無駄にファンシーで可愛いけど。


見たところ怪我をしているわけでもないし周りには他の生物も居ない。どうしたのかと思っているときゅるるるーというお腹の鳴る音がした。


敵意もないし弱っているところを見捨てるのもあれなので携帯食料に入ってた干し肉を差し出してみると凄い勢いで食べだした。


食べ終わってももっとと強請ってくるのであげてたら結局1日分の携帯食料が無くなってしまった。


もう大丈夫そうだったので立ち去ろうとしたら、懐かれたのかよじ登ってきて左肩に掴まってきた。


可愛いかったのでとりあえず町まで一緒に行くことにした。町の中まで入れないなら諦めてもらおう。


そうして旅の仲間も増え、意気揚々と町に向かっていると遂に敵が現れた。

定番のスライムさんじゃなくて角の生えた大きい犬だった。


とりあえず先手必勝とばかりに草結びを使おうとして


…使えなかった。というか魔法の使い方が分からない。


慌てて剣を抜こうとしたら、「キャン」ととなりから聞こえたと思ったらつむじ風が起きて角犬が舞い上がった。


チャンスだと思い落ちてきたところにカウンターの要領で下から切り上げたら胴体が真っ二つになった。


「ありがとな。お前のおかげで助かったよ。」


礼を言いながら左肩の狸を撫でてやると「きゅう〜ん」と気持ち良さそうに鳴いた。


ストレージの中に角犬を仕舞った後、町へ歩くこと1時間。その間に3回ほど角犬からの襲撃を受けるも肩の狸に指示を出し最初の戦闘と同じやり方で倒した。


そして遂に俺は町の前に辿り着くことが出来た。

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