第11話 新たな真実

龍一郎は矢場と会った...

こないだの越赤峠の事で...

「龍さんもやられたんですね...」

「ああ...買ったばっかりのをボコボコにされちまったよ...全く訳がわかんねぇ...」

「そういや...あの峠道...よく原因不明の事故が起きるんですよ つい二ヶ月前には4トンダンプが転落して運転手が亡くなったんですよ...」

「そんな事もあったのか...全く怖い話だ...」

「噂ではあのタンクローリーにやられた...なんてのも...何より現場が不可解なんですよ」

「不可解...どういうことだ?」

「4トンダンプのブレーキ痕が30メートルもあったんです...それに最後ら辺のブレーキ痕と共に車体がアスファルトに当たったような跡が沢山あって ガードレールを突き破って落ちたんです...」

「積車でもそんな事は起きないはずたな...多分何かに押されたのだろうか...押されて横転させられて落ちた...と考えられるな...」

「それ俺も思ったんです それに...気味が悪いんですよ...」

「何が?」

「事故を起こした運転手 3年くらい前に入ってた現場の副監督なんですよ...あの現場で俺が重機オペやってて龍さんがダンプで入ってましたよ」

「な...偶然にしちゃ...偶然過ぎる まるで何者かが俺達に復讐してるかのように...」

「それに龍さん あのタンクローリーが近づく時 なんだか血腥い匂いしませんでした?」

「うん...鼻を塞ぎたくなるくらいしてた...」

「それにナンバープレートも沢山フロントガラスに置かれてましたね...」

「俺が見た時もあった それに車体凄く汚くてね...運転手が見えないよ...」

「怖いですね~市内へ仕事するには必ずあの道を走らないとダメなんです...」

「大丈夫大丈夫 矢場ちゃんよ 俺が止めてやるさ!」

「龍さん ありがとうございます!!」


...龍一郎は矢場と別れ 3年前のことを思い出した...


...3年前...


龍一郎は越赤峠付近の現場に入って仕事をしていた...

重機オペの矢場もその現場で仕事をしている...

副監督が視察しながら指示を出していたその時...

矢場が操縦する重機のバケットに何かが当たり 矢場は慌てて重機を止める...

副監督がそれを見てやってきた...

「おいどうした!仕事が間に合わなくなるぞ

!!」

「副監督さん バケットの先に何かが当たって掘れません」

「ん?石とかじゃねぇの?掘っちまえ掘っちまえ」

...積み込み中の龍一郎も気になってダンプから降りた...

「なんだこれは?大理石?」

「大理石にしてはなんかくすんだ色してますね...」

「矢場ちゃん あそこさ なんか十字のマーク的なやつ見えない?」

「赤十字マークですかね?龍さん」

それを見ていた副監督は怒った

「早く仕事をせぇ!!おい矢場!!掘れないなら俺が掘るからどきな!!」

副監督が重機を操縦しなぞの石を破壊し龍一郎のダンプに土砂と共に積まれた

龍一郎はそれを残土捨て場へ運ぶ...


...そして3年後の交通事故...

龍一郎は偶然に出来たものとは思えなかった...

...また あのタンクローリーがくる...

...矢場ちゃんを護らないと...


...その頃越赤峠では 一台の白色で汚れ 傷と凹みで覆われたグレートのタンクローリーが動き出した...


龍一郎は矢場に何か起こるか分からないから迎えにいくと連絡した

龍一郎はヴォクシーのハンドルを握る...


行き先は矢場が借りてるアパート...越赤峠経由で...


続く...

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