番外編

第105話【番外編】クリスからの手紙

※書籍版から来て下さった方へ。Web版は書籍版とはストーリーなどがやや異なります。書籍版からは繋がらないのでご注意下さい。



※「第94話」でアルフォンスが頭を抱えた父親から渡された、アルフォンス宛てのクリスの手紙です。





ボクの婚約者殿



元気だろうか?


すでに聞いていると思うけど、キミとの婚約を解消したい。


父が回復してね、急いで夫を決めたと言ったら浅慮だと怒られた。要はまだまだ可愛い娘を手放したくないということだ。いい加減子離れして欲しいものだよ。


急展開で申し訳ないとも思うけど、キミにとってもよかったんじゃないかな。帝国に来るのを嫌がっていただろう? 口に出さなくたってそのくらいわかるよ。


気が変わったらいつでも連絡して欲しい。帝国はいつでもキミを歓迎する。キミはボクが夫にと認めるほど有能だからね。



それで、もしよかったら、ボクの大事な大事なミリィを嫁にもらってやってくれないだろうか? できることならボクがもらいたいくらいなんだけど、そうはいかないからね。キミになら託してもいい。


前の婚約者、リリエント・ミールはいただけない。あの女がキミの好みで婚約し直したいと言うのなら、キミの正気を疑う位にはね。


ミリィはいい子だ。三年も同じ時間を過ごしておきながら、キミがまだミリィの魅力を見つけられていないのだとしたら、ボクはキミを軽蔑けいべつする。ボクの目は節穴ふしあなだったという事だ。



キミの自由意思にゆだねるけれど、もしキミがミリィと婚約する気があるのなら、ボクは全面的に協力しよう。王国貴族の反対意見をねじ伏せる位の力は持っているつもりだ。


ミリィが拒否したら……そこはボクにはどうしようもないな。キミの手腕に期待する。キミなら簡単だろう?


 

元婚約者より




追伸


今後、もしミリィがボクに泣きつくようなことがあれば、ボクは先頭に立ってローレンツ王国に攻め入る所存だ。両国が末永く友好国であるために、これからもキミに協力してほしい。

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