寂寞感の中に詰めこまれた言葉の美しさ
- ★★★ Excellent!!!
ルビの振り方がまず秀逸で、世界観の表し方がとてもお上手。
寂しさのある一人称で紡がれる退廃的な空気は、読者を引きずり込みます。
SFといっても難しくなく、さりげないオリジナリティが組み込まれているので
非常に読みやすいものになっていると思えました。
最初の一文と最後の一文、その対比がまたあっぱれ!
硬質的な文から始まりつつ、ラスト一文で空気がふわりと変わります。
そこにある情緒は素晴らしいの一言。
ぜひ、この作品からSFに入ってみませんか?