episode.『03月16日(月)』



貴方が私に気づくことはない。


あの優しさはきっと方便で、その場限りのもの。


騙されたなんて思ってない。


ただ貴方も、周りと同じだっただけ。


思うばかりの私とは違う。


誰が歩み寄ろうとも、必ず疎遠になって自然消滅する。


だから誰にも心を開けない。


皆いなくなるのなら、もうどうでもいいよ。



      ※



音が反響する部屋が嫌いだ。


人が密集しながら、静かすぎる部屋が嫌いだ。


騒々しく大声で話す人たちが嫌いだ。


音のない空間。


図書館じゃなく、授業中の集中した空気、先生の目を盗んでのコソコソ話。


誰もが普通に会話をしている中、影に埋れて自由でいる。


私は、私らしくいれる空間が好きなのだ。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る