汚濁

episode.『07月27日（土）／07月28日（日）』

輝かしい青春の一ページ。

ほろ苦い失恋。甘酸っぱい恋。

何かに打ち込む眩しさ。

人生で最も色鮮やかに染まる、忘れられない思い出。

戻りたくても戻れない。

時間は平然と置いてきぼりにする。

たらればによる虚しさだけが広がる。

色を飾らなかった私には、何を言う資格も持ち合わせてはいないよ。

　　　　　　※

想像力の豊かさと、思い込みの激しさが、もう一人の自分を作り上げる。

理想の自分は完璧主義者。

だから何でもできるように振る舞う。

優しくノリ良く冷静に。

仮面さえ被れば人は何にだってなれる。

感情さえ操れば、いつどんな時にだって負けやしない。

無感とは、己を支配する揺るぎない信念だ。

　　　　　　※

空を見上げる度、切ない気持ちになる。

この広い空の下で、君は今、何をしているのだろう。

この空を通して君と繋がれたらなんて、ありもしないことを考えて。

消え入りそうになりながら、何度も思う。

私がいなくなった時、誰か悲しんでくれるのかな。

君は、悲しんでくれるのかな。

君に会いたいよ。

　　　　　　※

人から好かれるのは、嫌いじゃない。

人から嫌われるのは、そう仕向けているから。

好かれたいなら素を見せる。

嫌われたいなら毒を吐く。

何もしなければ興味さえ持たれない。

関わる人を選り好みして、気に入られたら最後、近づいた隙を一気に突く。

そうやって、嘲笑うかのように人脈を築いていた。