今日は変な夢を見た。

親と縁を切り、見ず知らずの女性に引き取られて複雑にも幸せそうに暮らす不思議な夢を。

もしかしなくともこれは、私が思い描いた妄想。

そうなりそうだから、そうやって助けてくれる存在がいればなと甘えてる次第。

捨て猫が拾われる気分。

私は本当にどうかしているみたいだ。

　　　　　　※

ただ茫然と景色を眺め、耳を澄ます。

目に映る全てを無感情に見つめ続ける。

空気と同化するような感覚。

息を殺して、足音を消して。

周りが別世界の住人に思えてくる。

ここはどこだろうと思ってみる。

あの人は何を考えているのだろうと不思議に思う。

そんな何気ない行動が私を陰の住人にする――。

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