小ネタ集

レウエン

伝説の勇者

 フミ夫はある日包丁でウィンナーソーセージを輪切りにしていた。(そんな必要があるのか?)

ところが包丁を落として、危うく足をけがするところだった。包丁は床に突き刺さってしまった。

だがフミ夫が抜こうとしても抜けない。どんなに力を入れてもダメだ。そこへ弟がやってきて、包丁をスッと抜いてしまったではないか。

「むむ、この弟はひょっとしたら伝説の勇者なのかもしれない。そして普段何気なく使っていた包丁は勇者が世界を救うために探し求めていた、伝説の聖剣だったのか。」

 なんで俺じゃなくて弟が伝説の勇者なんだ。

フミ夫は包丁が弟に見つからないように、隠してしまった。たまに取り出しては話しかけて見るが、いっこうに返事がない。返事する訳がない。

「やはり俺は伝説の勇者にはなれないのか」

そして今は切れ味の悪い包丁を使っている。


セコいやつだ。

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