俺たちの買い取ったアニメ制作会社のアニメの放映ももうすぐだな
さて俺たちの買収したスタジオのアニメの放映は来年1月からだからもうすぐだ。
今年の夏の7月から冬の12月にかけて放映されている、”デストロイペア”はすでに末期的なところが見え隠れするとは言えどもまだまだ人気のリアル系SFロボアニメや変身魔女っ子アニメが大全盛の時代に主役の女性キャラ二人がハチャメチャな活躍をする、B級スペオペ風SFアクションアニメだが、‘高千穂彼方’さんのすでにアニメ化されている“ブラスタージョウ”が好評であったことや、ヒロインたちの衣装のデザインも水着みたいにセクシーであることもあって根強いファンを獲得している。
まあ彼女たちは行く先々で大きな被害を巻き起こし、都市の壊滅やら惑星破壊など、とても本来の「キューティエンジェル」という可愛らしい呼び名は似合わないため、ついた呼び名が「デストロイペア」というものなわけだが。
この頃は少女が大人に変身して活躍するという”魔法のプリンセス ミンキースモモ”や”魔法のアイドルパステルユーミン””魔法の妖精ペルシアン””魔法の天使クリィミーマム”などが人気を博しているがこれらは戦闘をするアニメではなく10歳程度の少女が16歳程度に成長して元の姿では出来ない活躍をするというものから少女に人気があったが、同時に男の大きなお友だちにも人気があった。
また”幻夢戦記ダレダ”ドリームハンターレイム”といったOVAや”夢戦士ファリス””アテネ”などのようなビキニアーマーの女戦士が戦うゲームもこの頃発売されており、この時期はいわゆるロリコンブームの時代とされていて、J10シリーズの国際動画社もその系統のアニメをすでに作っていた。
まあ、あまりヒットはしなかったのだが。
そしてアニメファンに「ロリコン」という言葉を強く印象つけたのは”奴は大変な物を盗んでいきました、それはあなたの心臓です”のセリフが有名な『カリオストロロの城』のクラリッサ姫の異常な人気と「妬かない、妬かない、ロリコン公爵!」というセリフからで、「ロリコン」という言葉も一般に広まっていったが、このころの「ロリコン」という言葉は高校生程度の年齢も含み、低年齢な少女だけを示すものでもなかったはずなんだけどな。
それはともかく“二人はプリティファイター”の視聴者のメインはあくまでも女児であって大きなお友達ではないが、変身する魔女っ子も戦う美少女ヒロインもそれ自体はすでにどちらも人気があるものだから視聴率自体は多分期待できるだろう。
「まあ、人気自体は出ると思うけど問題はおもちゃがどれくらい売れるかかな」
俺がそう言うと北条先輩がうなずく。
「そうですわね。
これで儲けがでなければアニメスタジオとおもちゃ制作会社を両方買った意味がございませんわ」
「まあ、魔女っ子アニメの変身グッズは仮面バイカーの変身ベルトと同じくらい売れてるから心配はないと思うけどな」
まあギガンティックロボやメガゾーン22の方のおもちゃが売れるかどうかは、正直微妙かもしれない。
けど、タカイトクトイスはマックロデスのワルキューレの完全変形のおもちゃを過去に作って絶賛されていたりするので、メガゾーンのロボの安全変形モデルとかも作ってくれそうではあるが、これが売れるかどうかはまた別の問題だったりする。
この時期の超合金やプラモなどのロボットのおもちゃの売り上げは80年代初頭までは良かったが、85年頃はすでに低迷していたりする。
それを補っているのがソフトビニール製の人形、いわゆるソフビだ。
俺としてはその後までずっと続くアニメーターのあまりにもひどい扱いを変えていければまずはそれでいいと思うのだが、儲けを出さないと会社として存続できないのも事実なのは結構頭が痛い。
まあこの頃の映画やアニメはおもちゃだったり小説だったり漫画だったりの宣伝に近い存在なのでそういうものだと割り切るのがいいと思うけどな。
あと80年代の初頭ぐらいまでは、使われたセル画は産業廃棄物として普通に廃棄されていた事が多い。
もっとも映画館で公式が売っていたり、ファンに無償で譲渡される場合などもあるから必ずしも全て捨てられていたわけではないらしいが、俺はセル画を保存するように指示しているし、国際動画社などの作品でセル画が残っているものはちゃんと保管させている。
J10シリーズの“銀河の始末屋ブレイダー”などの人気のあるアニメのセル画ならコミケなどで売ればおそらくファンが買ってくれるし、その金でアニメーターさんなどを支援すれば今より楽になるはずだしな。
実際にアニメメイトなんかは手に入れたセル画をデパートなどで売って資金を作って店を立ち上げたらしいからセル画の販売だって馬鹿にできないよな。
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