第15話 元彼女?③ (by西川 無華)

 「あなたは佐阿くんのなんなの?」


 「……………」


 「偉く佐阿くんと仲良くしてたけど、もしかして佐阿くんの彼女?」


 「……………」


 「なんで何にも話さないの?」


 「……………」


 私は無言を突き通した。

 喋りたくなかったから。


 「私は、私は佐阿くんの事好きなの。だから—」


 「つ、付き合ってる!!!」


 変に裏声の大きな声が出た。

 喋りたくなかったのにこれだけは伝えないといけない。そう思った。

 

 「…そうなんだ。でも、私は諦めないから。元々は私と付き合っていたんだから」

 

 それだけ言い残し先に帰って行った。

 今の人は彼の元彼女さん?

 あんな可愛いくて優しいそうな子に思われて、何故彼はあの子と別れたんであろう。

 私は不思議に思った。

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