第16話 落雷の目撃者へのインタビュー
映画館から少し離れたカフェに居た人物の証言。
「良く晴れた休日で、店内も相応に賑わっていました。
ええ、良く晴れていたんですよ。
あんなことが起こるような天気ではなかったのです。
私は新聞を読み終えてコーヒーをすすりながら窓の外を眺めていました。
例の映画館は私が居たカフェの正面にありました。
穏やかな午後のはずだったのに――
にわかに空が曇り出したかと思うと、見たこともないような巨大な稲妻が映画館に襲いかかったのです。
普通、稲妻というのはギザギザと折れ曲がりながら落ちてくるものでしょう?
ところがあの稲妻は、真上からまっすぐに映画館目がけて打ち下ろされたのです。
それが……ああ、神よ……
神の怒りを悪魔が跳ね除けたのです……!
稲妻は映画館の屋根に触れる直前にシャワーのように枝分かれして、映画館を避けて周囲の建物や人々を襲いました。
皆、たまたまそこに居ただけの、罪なき市民たちでした……」
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