第6話 ロサンゼルスでのアデリンの日記 2
○月△日
同じ映画を場所を変えながら何度も観る。
銀幕のアランは別れたときそのままに若々しくて――
最初は“元気そうで何より”みたいに思っていたけど、さすがにおかしい。
ホテルの部屋で、映画を思い出しながら、鏡のアタシと比べてみる。
ハリウッドのメイク技術の力?
映画スターは輝いているから年を取らない?
それだけでこんなに差がつくものなの?
これではアランの前に出られない。
アランを捜して、アランを見つけて。
だけど逢えたとしてアタシは何をするの?
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