君の病気

俺はドアを開けて病室に入った。彼女はベットの上で本を読んでいたそうだ。その証拠に机の上にしおりが挟んである本が置いてあるからだ。彼女は弟たちに優しく

「いらっしゃい。久しぶりだね、みんな元気にしてる?あ、翔祐君は風邪かな?」

彼女は明るく弟たちと話していた。彼女は我慢が上手い。でも、俺にはその我慢を見抜くことが出来る。

「久しぶりだな。体調は大丈夫か?」

俺は彼女の体の状態を軽く確認しようとした。もちろん、分かっていて彼女に聞いている。多分彼女の事だから・・・

彼女は弟と楽しそうにしながら、俺に

「真一君は昨日もここに来ていたじゃない。体調は大丈夫!見ての通り元気だよ」

と彼女は体をいろいろ動かして、俺に自分が元気だという、証拠を見せてきた。大丈夫と言うならあまり心配しなくていいかもしれない。心配しすぎてこの前、怒られてしまった。だから、必要以上に聞かないようにしている。

「・・・ごめん、翔祐がインフルにかかって、それで病院に来たついでにここに来たんだ。騒がしくて、本当にごめん。これ、学校の手紙とテスト対策のプリント」

俺は俺のではないカバンを彼女に渡した。彼女は学校に来れないので、手紙などのものをもらえないから、俺が代わりにもらっている。先生が俺に渡すように頼まれているだけだが、ここは俺の意志っていう事にしておく事にしよう。俺は彼女と1時間ほど話をした。クラスの話。最近の流行りのアニメやドラマなどとにぎやかに反していた。病室は笑い声で満たされた。彼女と話したそのあと、弟たちがお腹がすいたそうだから、家に帰ってお昼にすることにした。さて、現在の事ばかりじゃつまらないので、過去の話をした方がよさそうだな。

という事で俺と彼女の物語の始まりを聞いていただこう。


まず、俺と彼女が出会ったのが1年前だ。その時は名前すらわからない、初めて見る生徒ばかりの中、彼女と出会った。

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