第27話-ショッピングモール4
俺たち四人はペロッとハンバーグを食べ終える。
結構なボリュームだったので、おなかがいっぱいになった
お会計はもちろん俺がみんなの分を払った。
妹達は「ありがとう」と言うと、ペコリと頭を下げ、お礼を言ってくれた。
お金の問題で、アルバイトでもしようかなぁ……。なんて考える。後でネットで調べてみるか。
さて。食べ終えた所で、これからどうするか考える。
そういえば、妹達が来てから、食器が足りなかった事に気が付く。
(足りなかったときは、大きなお皿に並べてた。)
「みんな。買い物があるんだけど、付いてきてくれる? みんなにも見てほしくて」
「もちろんだよお兄ちゃん。葵にまどかもいいよね?」
沙耶ちゃんと同じく、もちろんだよ! と言わんばかりに、
「にいちゃん。遠慮はいらんよー」
「お兄の行きたい所行きたい」
なんて言ってくれた。
俺たちは目的地の場所を地図で確認し、移動する。もちろん食べたばかりだから、いつもよりは歩くスピードは遅め。
「にいちゃん。ところで何買うの?」
葵ちゃんが問いかけてくる。
「人数が増えたから、食器を買おうと思ってね。」
話していると、雑貨屋が並ぶゾーンに着く。
「よし、見ていこうか!」
「(妹達)おー!」
まず最初は、シンプルな食器が並ぶお店。次にファンシーなお店。などなど見ていった。大体は欲しいものは決まっていたので、すぐに決まった。
買ったのは、サラダなどに使えそうな木材質の食器。それと、おかず用の食器。などなど、足りないものを買って行った。
お会計が終わり、周りにいたはずの妹達の姿が無い。
「あれ。何処行ったんだろ」
妹達は携帯なんて物は持ってないので、自力で探すしかない。が、
お店を出て、右側を見ると、ファンシーな雑貨屋の商品を見ている妹達を発見する。
俺は妹達を脅かさないように声をかける。
「お待たせ。何見てるの?」
妹達は無言で指をさしてくれた。
その商品は、クマのマグカップだった。それも四個セット。
このクマのマグカップは、並べると手を繋いで見えるという商品だった。
なんとなく、俺も引かれたんだ。その四体のクマがまるで今日の俺たちのようで。
「みんな自分のマグカップ持ってなかったよね。買おうか!」
すると妹達は、初めてプレゼントをもらったかのような笑顔を見せる。
会計を済ませると、俺たちは、あのクマのマグカップのように、手を繋いで、ショッピングモールを後にしたのだった。
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