【ヘブンリーブルー】
さざ波のような
大人の恋愛をこっそり教えてくれたのは
母の本棚にあった
素敵な表紙の本
読み始めからドキドキして
まさか自分の母がこんな本を読んでいたなんてと
古い表紙を眺めながら思った
母にもわたしと同じように恋に焦がれた季節を
どうやら送っていたらしい
本の中の恋人たちは
胸をちぎられるような別れを選択したけれど
そんな恋を母もしたことがあるのだろうか
私は辛い思いはしたくない
最上級好きな人は永遠に好きなままでいたい
ずっと一緒にいたい
何もかもを許した相手にさようならをすることを
前提とする恋は遠慮したい
でも
きっと体験しないと分からないこともある
ということも分かっているつもり
いつか好きな人と恋をして
これが本物だと分かるときが来たら
「あの本を読んだよ」
と母に伝えてみようか
母が母になるずっと前に
出会った恋の話を聞いてもいいだろうか
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます