なんでも解決するマンの苦悩、一言で伝わるこのキャッチーなネーミングからは想像出来ないほど人間性の掘り下げ方が素晴らしいと思います。
はじめは、少しお人好しなだけの人なのかなと、
でも読み進めるにつれて、彼の魅力がドンドン引き出されていく様は、読んでいてとても新鮮で気持ち良くさせて下さいました。
そしてその魅力にいち早く気がつき、彼の魅力を引き出そうと奔走するヒロインがとても可愛らしくて、1万文字未満の物語の中に沢山の想いが詰め込まれたまるで宝箱の様な作品だと思いました。
クサイですかね?笑
でもそれくらい熱中して一気読みさせて頂きました。
素敵な時間をありがとうございます!
是非オススメですので一読してみてください!
『何でも解決するマン』は、依頼を受ければ何でもこなすパシリ屋さん。もうこの部分が良いです、マイナスイメージをプラス発想に転換しちゃう。
人よりも気付きが鋭いおかげで、周りから変な目で見られていた主人公。コレも発想の転換で切り抜けた。学園で発生する事件や謎を名探偵ホームズの様に『何でも(事件や謎を)解決するマン』しちゃう。
美人で財閥の女の子に「私の悩みを解決してね」と言われて、助手のワトソン君の様につきまとわれた。コレも最後は〇〇で解決しちゃう。
主人公は、至って真面目で一生懸命。でもラブラブ光線出まくりな彼女。
さあ〜最後までちゃんと読んで最高の解決方法を堪能しよう!
「何でも解決するマン」。
そのネーミングを見たとき、正直「ダサい」と思いました。
冒頭を読んでも、「なんだか残念な主人公だなあ」という印象です。
しかし、軽やかな文章に誘われるように読み進めていくと、彼がただ者ではないということがわかってゆきます。
彼が事件を解決する様子は、「鮮やか」というよりも「瞬殺」に近い。
そして、それは「何でも解決するマンという人物」そのものにまつわる大きな謎と言ってもいいでしょう。
この作品はラブコメですが、そこらへんに転がっている「可愛い女の子が無条件で主人公を好きになってくれる」みたいな安っぽい話じゃありません。
ヒロインの好意にはきちんとした理由があるのです。そこがいい。
空園女史の悩みが解決した瞬間、あまりにも尊過ぎて涙腺が緩みました。
そして、最後のオチまできっちり笑わせてくれる、とても優秀な作品です。
全体的にテンポが良く、とても読みやすかったです。
主人公がヒロインといちゃつきつつ、くすっと笑わせてくれる要素もあり、その中で事件が起こり、きちんと解決する。
これだけの要素が、とてもコンパクトにまとまっています。
主人公があまりにもあっさり事件を解決してしまいますが、そこにもきちんと理由があります。
彼にはぜひ、もっと大きな謎に挑戦してみて欲しいですね。
シリーズの続編があるようなので、そちらを読むのも楽しみです。