13話 あえて寝る
リアルでの生活をする為、一旦ログアウト。
とりあえず風呂と飯、まあシャワーと缶詰にご飯っていう簡易な感じだけど。
もしゃもしゃと飯を食いつつタブレットで情報を集めながら今後の方針についてもう一度練り直す。とにかく今までサボっていた戦闘関係をどうにかしないとならないのが課題になる。
「言うは易く行うは難しなのよね」
机の上にあるタブレットを頬杖付きながら操作をしガンナー周りの情報を確認と整理するのだが、ガンナー自体が掲示板やβ情報じゃとっくに限界にきている。正式版は人口がいないから詳しいデータが出ない。βはβで金さえあれば銃弾買い放題だったのでランボープレイでごり押し余裕。かろうじてアタッチメントの情報はあったけど、それ以外はとにかく「銃弾買ってライフル装備して撃ちまくる、相手は死ぬ」と、頭の悪い情報しかなかった。
素材系の情報も出てはいるが欲しい物にはまだ辿り着いてない状況で、こっちも詰んでいる。基本的に戦闘職がメインで生産系や採取系は半分以下しかいないのも原因だろう。そりゃあ、みんな冒険したり、戦闘したいよね。
「どっちにしろ銃弾を使わない戦闘方法を見つけないと……スキルの幅はかなりあるみたいだし、CQBとかできればいいなあ」
メモ帳とToDoリストの更新をし、銃剣含めた近接戦闘のやり方を調べておく、FPSじゃボタン一回押せばすぱっとナイフが出て一撃で倒せるのになあとか思う。銃で撃ち合うのにナイフだけでずっと立ち回ってるのとか見ると引くわー、変態だわーとか言ってた頃が懐かしい。今じゃ自分自身ナイフ縛りのような状況だし、あの頃、引いた目で見ていた私よ、未来じゃ同じ所で遊ぶんだから、あまり蔑ろにするんじゃないぞ。
「それにしても、他のプレイヤーってどうなってんだろ……あの犬耳ショタにもうちょっと付き合ってやれば良かったかなー」
柄にもないというかこっぱずかしい事言ってた。まあレベリングだけじゃないと思っているのは確かなのだが、偉そうに言う物ではなかった。反省。……反省終了。
「んー、やる事どんどん増えてるわねえ……」
木材加工もまだだし、金属の採掘すらまだできていないから金属インゴットもまだ作れてない、硫黄と硝石も見つかってないから火薬も作れないし、雷管なんて作るわけがない状況、採掘へいけるくらいの戦闘力の確保、戦闘外のスキル2枠のレベリングは今後の課題。
「順繰りやるしかないわね…優先順位は戦闘力ね、もう一つ二つレベル上げて防具の装備もしたい…って思ったけど、これ金策も途中で入ってくるじゃん。えーっと、そうなると順番は」
戦闘力を上げる→採掘(金属硫黄硝石)→鍛冶→錬金(黒色火薬)→木工
→平行して金策
「よし、この順番だな、当面は自己強化、その後に採掘とか本格始動」
まさか一番近い採掘のエリアがあんなにきついと思っていなかったというのが一番の変更点になるわけだが、全部自前でどうにかするって事を突き詰めるとしょうがないよね。元々こういう段階を踏んで何かをやるのは嫌いじゃあない。
鼻歌交じりに更新したデータをUSBに移してHMDに読み込ませる。こういうのが出来るという事は、チート対策とかバグとかでない様に運営が頑張っているんだろうと思う。しっかり仕事している運営は非常に好感が持てる。
「とりあえずリアル死亡はシャレにならないし、仮眠してからログインし直すか」
くぁっと欠伸を一つ。風呂飯を済ませ、リストの更新諸々していればもう10時近い。今のタイミングで寝て、5時とか4時に起きればまたがっつりやれる。廃人プレイで寝食抜きにやるのは結局集中が続かない、名言にもあるよね「あえて寝る」って
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