アザー・ハーフ

作者 新名 新

101

35人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

 北海道の沖合に浮かぶ離島、振礼島。
 そこには日本人とロシア人が半数ずつ暮らしているという。
 ある日、その島の住民たちが一夜にして姿を消した。

 しかし、半年以上が経っても真相は謎のまま。
 核実験? 宇宙人の仕業? はたまた政府の陰謀?
 さまざまな憶測が飛び交うが、島には近づくことさえできない――。

 この序盤だけで、かなり好奇心を引かれる。

 雑誌の記者である主人公は、この振礼島に興味を持ち、調べ始める。
 ところが、うっかり瀕死の状態に追い込まれてしまう。
 そんなとき、彼女の目の前に現れたのは不思議な青年だった。

   ***

 かなり個性的な作品である。
 オカルト・ミステリー・サスペンスがほどよくミックスされていて、独特の世界観を作り上げている。
 読み進めるほどに不思議な出来事が次々と起こり、謎が謎を呼ぶ。
 常に先の展開が気になり、ぐいぐいと引き込まれる。

 世界観の構築の緻密さには目を見張るばかりだ。
 振礼島という独特な立地、そこでの仕事、ロシア語、聖杯、悪魔。
 きっと多くの資料を調べながら書かれたのだろうということがうかがえる。

 どこか現実離れした設定でありながら、ちゃんと現代ものとして成り立っている。
 自分が生きているこの世界のどこかで実際にあった話だとしても、頷ける。
 それほどのリアリティがある。

 また、細部まで練り上げられた構成が素晴らしい。
 丁寧に張り巡らされた伏線が、連鎖のように続いてゆく。
 読めば読むほど、パズルのピースがひとつ、またひとつと組み上がっていくようだ。

 小さなエピソードがひとつずつ終わり、区切りがある中で、大きな核心へと近づいてゆく。この構成がとても読みやすく、見事だと思った。

 伏線の数は多いが、それでいて読みやすい。
 たとえば人名などが出てきて「これ誰だっけ?」と思っても、すぐ… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

本格的ミステリー小説だと思って読む始めましたが、途中から何か違うと気づきました。
でも、そのミステリー要素もありながらダークファンタジー性もあり、何とも不思議な世界に連れて行かれた気持ちです。

現代なんだけど、そのファンタジー性が色濃くあり、それが成り立たなければ先には進まないのも理解できる。
そして、完成度の高さは驚くほど秀逸に作られている。
出てくる人物達の誰をとっても気持ちの綻びがなく、彼らの行動が理解できます。
何と言うか、読み手の思考を操作しているのでは?と思うほどのものがありました。

いや面白い!
正直に言うと、時間を忘れて没頭して読みました。
次々に出てくる謎がまた謎を呼ぶ、そしてちゃんとつながるのです。全てが!

この面白さは説明できません。読んで感じて欲しいです。
これがまだアマチュアの作家の作品だと誰が思うんだろう。
ただただ、のめり込みました。
最高に面白かったです!

★★★ Excellent!!!

日本人とロシア人の共存する振礼島で起きた島民の壊滅事件。

その真相を探る物語です。

きな臭い殺人に島全体の秘匿された役割。

悪魔のアイテムなどなど、ファンタジー要素もバランスよくミックスされた良作だと思います。

めまぐるしいロジック展開に考え抜かれた流れには脱帽する。

あの人が望んだものを考えると切なくて。

長くても、最後まで読み切って欲しいてとても良い物語だと思います。

★★★ Excellent!!!

騙し合いと腹の探り合いの本格サスペンスでした。
誰が本当のことを言っているのか、何が嘘なのか最後までわかりません。
異能が使えるというファンタジー要素も出てきますが、ご都合主義のファンタジーではなくしっかりロジックが組まれているので、ちゃんと読み手に頭を使わせてくれます。

騙されたい人、頭を使わされたい人におすすめ!
タイトルの意味は最終章まで読むと分かります。

★★★ Excellent!!!

 本格ミステリー物です。つまり!本物なのです。この作品は!(第4話まで既読)
 まあまあ、皆様お待ちください。私もレビューアーの端くれです。本物というからには根拠がありますので、それをネタバレなしでバッチリレビューしちゃうよ!

 その根拠とは…

 主人公?の蒼(あお)ちゃんが可愛いんだわ!マジで!ヒロイン(男)枠の朔(サク)が結構賑やかすんだけど、そこで色々あってドキドキピクピクと蒼ちゃんが痙攣したりして死地を経験しちゃうんだなーこれが…

 つまり、キャラ立ちがしっかりしているのです!
 また、ストーリーが進むにつれて一つの謎が解かれても新たなる謎が次から次へと出てきてしまい、先が気になりすぎて「ちょっとだけ…ちょっとだけだから…」の男としての性(サガ)が発動し、(物語の)中に引き込まれていく感覚…没入感がはんぱないんですよ!
 あと、女性の描写がエロ可愛いぃ(小声)
 (華さんとかハナさんとか絶対ハナさん!)

 超おすすめですので、皆様!ご一読を!

★★★ Excellent!!!

読み耽る――これはまさにそういう作品です。

連載最新部(第七話)現在、未だ全ての謎は明かされておらず、この先がどうなるか読みきれません。そのくらい奥深く作り込まれた作品です。これがこの先面白くならないはずがない。そう、いわば悪魔的な、期待感を持たされています。

我々の常識的には起こり得ない事象を軸に展開されていく物語なのですが、であるからこそ、逆にえげつないほどリアルなんですよ。伝わりますかね。太いフィクションの柱に、「徹底的なリアリティ」を巻きつけている。それによって、緊迫感・緊張感・恐怖感がより強固なものに見えてくる、というような。

グロ描写などは確かに痛々しいくらいにグロいのでそこだけ注意ですが、その描写にしても必然として存在するものであり、贅肉にあらず。シーンに全部必然があり、しかもその風景、喧騒、会話、そういったものが「異常に」生々しく感じられます。

途中から「あれ、私、商業作品読んでるよね?」と某大御所作家様たちを思い浮かべつつ読み耽っていました。

――続きが、結末が、非常に気になります。

★★★ Excellent!!!

いいですね、これ。
無人島、情報規制、進まない取材……
わくわくするキーワード・展開がいっぱいで、しかもしっかりとした文章でそれらがカッチリと組み上がってる感じがいいです。

冒頭、蒼さんの受難のシーンから始まるのも、行き当たりばったりではなくきちんとプロットを立てられてるんだろうな、というのが伺えて安心して読み進められますね。
どのようにあのシーンに繋がっていくのか楽しみです。

文章は硬めで文字も詰まり気味ですが、読み難さは感じませんでした。リズムが良い文章だと思います。

まだほんの出だしの部分ですが、どんどん読み進めたくなる序盤でした。面白かったです。

★★★ Excellent!!!

 北海道沖に浮かぶ小さな離島『振礼島』。日本とロシアを併せ持つようなこの島が、突如無人島と化した。ヒロイン、蒼は記者としてこの島の謎を追うことを決意する。そんな彼女のいきなりの危機に、不思議な能力を持った男、朔が現れて……というミステリーテイストのファンタジー。

 序盤はとにかく謎だらけ。開けても開けても謎が出てきます。振礼島に起きた真実が、少しずつ明かされていくにつれ、朔の持つ秘密、そして彼の苦悩が見えてきます。

 ミステリーとしての面白さ、現代ファンタジーとしての独特な設定、そこに、蒼と朔、ふたりのドラマまで積み上げて、何重にも美味しい物語。

 まだまだ連載中、今からでも追いかけられます。ちょっぴりロシア語の勉強にもなる特典付き。

★★★ Excellent!!!

 謎めた冒頭にいきなりガシッと心をつかまれます。読みすすめていくとさらに物語に引きこまれていきます。
 やめられない小説というのは、『親愛なる悪魔殿』のような小説にだと思います。
 タイトルが少しファンタジーものに感じさせますが、実際はミステリーものと言っていいと思います。
 皆さんもぜひ読んでください。

★★★ Excellent!!!

 北海道の網走沖に存在する「振礼島」という架空の島が物語の中心ですが、胆振の「振」に礼文の「礼」を当ててくるあたりがすごく北海道を分かってるなと思い、フォローを決めました。ちゃんとアイヌ語由来の地名です。
 ロシア語のルビの振り方にも苦心されているようで、「この辺の表記迷ったのでは」「私だったらいっそ発音記号をルビにしたい!」などと思いながら読んでいます。そのような工夫は作者が言わない限り読者にはわかりづらいものですが、そういうところに手を抜かない作家は信頼できると思うのでこの先も完結に向けて頑張ってほしいです!