最果ての地 孤児院
僕らは軍に保護されることになったらしい。レイラはそれを聞いた瞬間に凍りついた。そして「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダ」
そう言い続けた。
「なんで嫌なの?軍に保護されたらご飯には困らないじゃんか」
比較的大人しい性格のサミュがそう聞いた。
「軍は敵だからやだ。」
「敵?」
「あの時聞こえた声に私は従った。シスターや神父様はあの国の人だから敵だって。あの声は私にそう言ってた。」
軍がいないからってそう言うなよレイラ。国中を敵に回すぞそれ。そう言おうと思った。その時
「よく言ったぁぁぁ!!」
ガシャンという音と同時に知らない声が入ってきた。髪が白く目が赤い……それが共通点の数人の軍人のようだった。それを見てザックが
「なんだてめぇら!いきなり入ってきやがって」と叫ぶ。
軍人の1人が驚いたようにザックを見て、
「あーごめんね!自己紹介遅れたね!ボクはアリア!元々は東の地の軍人だけど、今は抜け出したからフリー……かな?」
軍から抜け出した軍人?訳が分からない。
「ここにいるのはみんなそうなんだ。ある事実を知ったから。ボクらは軍をぬけた。」
「ある事実?」
サミュが聞いた。
「此処は東の地付属の最果ての地ってことになってるでしょ?元々は最果ての地は最果ての地でひとつの国だったんだ。それを東の地が奪った。」
「え?」
テレサがそう小さく呟いた。
「この孤児院は最果ての地の血を引く子供たちを戦場に送り出すための訓練施設なんだ。」
は?え?
「ここを落すことによってボク達の拠点になるんだ。」
「はぁ」
何が言いたいんだ?
「単刀直入に言う。君たちおれらの仲間にならないか?同じ最果ての地の血を引くもの同士仲良くしようじゃないか」
アリアじゃない他の人がそう言った。
「あっ……すまん。おれはオーウェンだ。一応この脱軍団体のリーダーだな。」
そう言ってた。
「いいわよ。あなた方の仲間になりましょう。」
そういったのはこの孤児院最年長のルーナだった。
僕達は、最果ての地を取り戻す戦いに参加することになった。ということをまだ知らない。
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