5-5.「さきちゃんの受難」に出てくる妖怪たち
先日公開した現代ファンタジー「さきちゃんの受難」は、妖怪×ガールズトークの青春短編作品。
「さきちゃんの受難」※現在非公開
“置いてけ堀”継いだ時、どんな気持ちだった?
コロナウイルスの蔓延、あれよあれよと変わる流行、先の見えない将来、多様性推進……。現代を生きる人間に悩みの種が尽きないように、妖怪にだって悩みがある。
自分としては、既存の(というと変な感じもあるが)妖怪や都市伝説の登場人物(人物?)を題材としたお話を書くのは珍しいことだったので、書くにあたって簡単に調べ物をした。
作品の概要欄に書く予定だったのだけれど、それにしてはちょっと長かったので、遅ればせながらこちらに書き残しておこうと思う。
※すべて自分の記憶&インターネット調べ。詳細が気になる方は、ぜひご自身でお調べ頂きたい。また、以下は元々概要欄用の文章だったこともあり、敬体で記載している点はご容赦を。
●「さきちゃんの受難」の妖怪たち
〇置いてけ掘
妖怪と言うより奇談と言った方がよいのかもしれません。江戸時代、よく魚が釣れると評判のお堀で、釣り人が夕暮れ時に帰ろうとしたら「置いてけ」と恐ろしい声がした…という怪談で、江戸を舞台にした本所七不思議のひとつとして知られています。
その後、釣ったはずの魚が消えていたとか、怖くて逃げて助けを求めた相手がのっぺらぼうだった…なんて泣き面に蜂のような展開が続く話もあるようです。
〇口裂け女
1970年代に流行し、以降定着した都市伝説。この場合も、厳密には妖怪ではないのか…。本来(?)は、口まで隠れるマスクをつけているそうです。
出会った人間に「わたし綺麗?」と聞き、答えが「綺麗」であればマスクの中に隠した裂けた口を見せて、それでも綺麗か更に確認してくる。答えが「いいえ」なら相手に危害を加える…というのがその特徴。
実際にパトカーが出動する騒ぎになったり、彼女を模した悪戯が起きたりと、人間の実生活に影響を及ぼした実績はかなりあるような気がします。
〇小豆洗い
川で小豆を洗っているおじさんみたいな見た目の妖怪。小豆を洗うか人を取って食べるかという選択肢を、歌にして口ずさんでいるのが特徴。
地域によっては笑っている縁起がいい妖怪として語り継がれていて、娘さんがいる女性が遭遇すると、娘さんは早くお嫁に行ける…なんて伝承もあるとか。
〇油すまし
九州の妖怪。峠道を歩いていた人が、「ここは昔、油の瓶をさげたやつが出たんだってさ」と話していたら、「今も出るぞ!」と返事をして出てきた妖怪。特にそれ以上の怖がらせエピソードは残っていないそうです。
過去の記録では見た目について言及はなかったようですが、水木しげる氏が『ゲゲゲの鬼太郎』内で描いた、坊主頭に蓑を被った小さいおじさんのイメージが定着しています。
こちらをご覧になって、「さきちゃんの受難」が気になった方は、以下からどうぞお気軽に。
https://kakuyomu.jp/works/16816452220637517958/episodes/16816452220637533908
自分としては、ポップでシュールな仕上がりだと思ったけれど、「ほのぼのしました」という感想をいただいてもいるので、そういう雰囲気がお好きな方にもおすすめしたい。
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