第311話 修復、そして・・・・

俺は自らホムンクルスと名乗るこの女性に連れられ、システムがあるという場所へ向かった。


そこで俺が見たものは・・・・何やら人が入れそうなカプセルがズラッと整然と並ぶ場所だった。


ここには彼女たちの素・・・・カプセルの中身を起動させると、彼女の様なホムンクルス?になるらしい。

そして、カプセルの中で知識の植え付け、成長が行われるのだとか。


今回はこのシステムの一部が機能せず、更新が出来ない状態になっているらしい。


えっとパソコンみたいのがあるのか?と思いきや、連れられたのは鏡張りの部屋。


彼女が何か念じると、そのうちの1枚が消え、中から何やら画面が出てくる。


ええと・・・・俺SEじゃないからソフト面は直せないぞ?


だけど、どうやら設備トラブルのようで、俺の修復スキルでどうにかなるらしい。



俺は・・・・鑑定で破損個所?を調べ、不具合のある場所を修復スキルを発動・・・・えっと念じただけなのだが・・・・どうやら修復できたようだ。


【ご協力感謝いたします。直ちに次の個体244を起動し、現状の記憶を植え込んでまいります。】


そう言って何やらカプセルに向かい、よくわからないけれど、カプセルに入り込む女性。


しばし待つと、カプセルから出てくる。


【完了いたしました。それでは、わくたしの譲渡手続きに移行いたします。手をここに置いて下さい。】


俺はそう言われ、手を何やらプレートに置く。


そしてこの女性が俺の手の上に、自分の手を置いてくる。


【手続き開始・・・・譲渡プログラム発動・・・・譲渡成功。これよりわたくしの仕えるべき対象が、ダンジョンより口田様へと移行いたしました。これに伴いダンジョンの権限を、244が成人するまでの間、口田様とわたくしで共有する事となりました。なお、監視用オートマタを設置いたしましたので、普段はオートマタで対応可能、緊急時は私に連絡が来るようにプログラムしてあります。それとともに・・・・不測の事態に備え、スリープ状態の個体を再び目覚めさせます。あとどれだけ寿命があるかわかりませんが.....209が適任のようです。こちらも記憶の引継ぎをいたします・・・・】


『はあ・・・・はあ?何か俺この女性をゲットしたようだ・・・・』


あ、心の声が駄々洩れに?


「えっと今の聞こえた?」


【聞こえております。それではいかがいたしましょうか?お連れ様と合流いたしますか?】


「ああ、そうしてくれ。」


俺がそう言うと、この女性が何かを念じる。


すると・・・・元の場所へ戻る。


【この扉の先に、お連れ様がいらっしゃいます。】


俺は扉を開け・・・・目の前には立派な館があった。


館に入ると、世津と佐和が飛び込んでくる。


「よ・・・・よかった・・・・旦那様一人忽然と消えるから心配したのよ?そうしたら、一寸依頼を受けてほしいから、少し借りると、突然案内の人が現れるから驚いたのね、私達。で、王様たちは不審者め怪しい奴!とか言いながら切りかかったわ。だけど・・・・あっさり返り討ち・・・・と言いますか、無力化されてましたよ。」


見ると、何やら3バカは飲んでいる。


どうやら酒のようだ。


そして・・・・何やら男性?がいる。


【あの個体はダンジョンの監督者です。彼もホムンクルスです。】


俺は結局ほとんど理解できなかった。


そして・・・・


皆の無事を確認し、帰還する事に。


だが・・・・このままだとこの女性が不便という事で、ゲートで行き来しようと提案したら、そのゲートを見せてほしいと言われ、見せると・・・・あっという間に複製していた。


【では、このゲートなる物でここと口田様の拠点を繋いでくださいまし。】


本来は魔法陣で地上に戻るそうだが、今回はゲートでとお願いされた・・・・


俺達はゲートで戻った。

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