うる星やつら
人間関係というのは、本当に面倒くさい。
悟ろうが何しようが、結局肉体をもって世に生き続けるのならば、人間関係を始め「植えられたゲーム舞台という名の力場」の干渉を受け続けることになる。
下手に悟った風を装った人が、筆者にこう説教してきそうだ。
「すべてはひとつなんですよ。あなたがフォーカスして問題と捉えるから問題なんです。何も問題なく、すべてがあるがままで完璧なんです。問題は幻想です」
うるへぇ。うっとおしいもんはうっとおしいんだい!
筆者がその昔メッセージ発信のためのブログを開設した際、ブログのトップ画面にこういう文言を明記しておいた。
『ここには、正しいことは書いません。真理とか絶対な正しさとかを求める方は、どうぞお帰りください』
また、筆者が好き勝手言うだけの場所になっています、とも言っている。
読者の機嫌取りいたしません。批判されてもこたえません——。
でも、その看板が目に入らないお方もたまにいらっしゃるようで……まぁ、ご苦労様なことだと思う。ロッテリアに入って、モスチーズとマックシェイクを注文するような行為をしていることに、本人は気付かない。
「ちゃんと看板見た? 看板!」
そもそも、皆様がここで読んでいるようなメッセージの配信を始めた時から、批判など覚悟の上である。少々何か言われたくらいでへこむくらいなら、そもそも最初からやっていない。
宇宙船にブースターが付いてなければ、大気圏という一番力の要る難関を抜け切って宇宙へ行くことなどできない。途中で墜落してくるくらいなら、最初から飛ばさないほうが利口だ。
もちろん筆者とて人間だ。どんなに思いの世界が強くても、絶対というのはない。それは分かっている。
だから自分の力ではどうにもならない部分で発信を続けられなくなるようなことが起こる可能性はあるにせよ、自分でできる範囲では「続けていける」だけの体力と気力は常に持ち合わせている。誰が去り、誰が来るにせよ、筆者のスピリチュアル発信という世界への愛情は変わらない。
その覚悟の上で活動しているので、大枠では揺らがない。……にしても、多少の気苦労と言うのはある。それが、今回のタイトル『うる星やつら』である。
高橋留美子のあのマンガの話か? と期待されて来た方には申し訳ない。本当に、ただの「うるさいやつら」のことなのである。
こういう時やっかいなのは、愛情たっぷりの人たちだ。
私は職業柄、口汚い批判や悪口には慣れている。かえってそっちのほうが雑魚だ。そういう連中よりももっと手ごわいのが「愛をもって、良かれと思って教えてくるタイプ」である。
本人なりに真面目で純粋であればあるほど、私としては相対してしまいやすいので、かわし切りにくい部分がある。でも、根本でズレているので、結局「ごめんなさいもう相手しない」になる。
その手の意見は、最初から無下にはしにくいのだ。
人間関係が面倒くさい理由。
●ひとつの演劇の中で、すべての役が「自分こそ主役だ」と思って演じているから。
この世ゲームというものを考案した創造意識は、なかなかのワルよのう!
演劇というものは、主役級の役から脇役まで色々な「分担」があって、各役者がそれを理解して演じ分けるからこそ、ひとつの流れをもつ内容として劇全体が理解されうるのだ。
しかし。主役から端役まで「我こそは主役!」として、自己主張しだしたら?
それはもう、ちょっと収集のつかないことになる。まるで、ある地区の選挙立候補者の選挙カーが、すべて偶然同じ路上で並んでしまったようなものだ。もう、どれ聞いたらいいか分かんない。
当たり前のようだが、大事な話。
全員が、自分が主人公だと思って生きている。それが、ひとつの空間にひしめいているから、問題がさらに厄介なのだ。他人が無視できない距離感で存在するし、またある種の人々は「その人が主人公として生きる上で少々邪魔」となってくる。何とかしないと、自分を主役とした人生の筋書きが脅かされる。
皆さんは、電車に乗ったら車内では静かにしないですか。
レストランで、どんちゃん騒ぎをしますか。
しませんよね。
どうして? マナーだからですよね。そこを使っているのは自分だけじゃない。(たとえ自分だけでもどうかと思いますが)他の皆も気持ちよく一緒に利用できるように、ですよね? そういうことはできるのに、精神世界で応用できないんですよね、結構な数の人が。
本書で筆者は皆さんを、一人ひとりが「宇宙の王」だと言ってきた経緯がある。
でもそれは、「好き勝手できる」というニュアンスの「王」ではない。
あくまでも「あなたの人生であるから、一番大切なのはあなた」だというメッセージである。
あなた、という意識の王国において確かにあなたは「主役」。
しかし、幻想上だが地球という壮大な演劇においては、あなたといういち人間の役。嫌な言い方をすればひとつの歯車。そのへんのバランス感覚がないと、必要以上に他人に要求がましくなってしまう。
ある意味、「うる星やつら」というタイトルを思いついた高橋留美子はすごい。
まさに、この世でこの大人数で地球で生きるということの本質を言い当てている。自分こそが大事なエゴ(自我・自意識)というシステムにとって、他人とは時としてそういった存在である。
まさに、そういう地球という場所で我々はこれからも「できるだけ気持ちよく」生きていくよう工夫していくしかない。
●我々の住む『うる星』は、時々面倒くさい。
時々、うっとおしい。
でも、あたたかい。
ここに来て良かった、と思わせてくれる。
たまにはケンカもするけれど——
それでもやっぱり、この星が大好き。
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