人生とは、パネルクイズ・アタック25!

 絶対・完全・永遠という存在(神意識)は、一元性の存在。

 それが退屈して、変化や冒険というものを味わってみたくなり、この宇宙(二元性)世界を、創造した。

 


 ゆえに、私たちの本当の正体は 『人間ではない』 。

(えっ、じゃあ妖怪人間……? 違います)



●人間の皮を被った、神だ。



 神意識は、この世界での壮大なRPGゲームを開始するに当たって、自身の『完全であること・絶対であること』に関する自覚を封印した。

 だって、そんなことが分かっていたら、何とも気の抜けた、緊張感のない冒険になるから。やっぱり、冒険はハラハラドキドッキしなくっちゃ!

 ……ということで、この地上に産み落とされた時には、無力な赤ちゃん状態である。何の記憶データもなく、一から経験し、成長していく…というフリをしている。(もちろん、過去生から魂に刻み込まれたデータが引き継がれているが、意識上は自覚できない。まれにできる人がいる)

 今回は、神意識が仕掛けたこの壮大な人生ゲームとはどういうものか、分かりやすく説明したい。そのために、有名な長寿場組 『パネルクイズアタック25』 を例えに使って説明してみよう。



 この番組のパネルは、細かい四角に分割されていますよね。

 あれを、まず想像してください。

 番組のクイズ問題の中に、こういうのがあります。

 パネル全体が、ある一枚の画像になっている。最初、その画像が全部塗りつぶされてあって、まったく見えない。そこから一枚一枚、分割されたパーツ部分の画像が明らかになっていく。

 全体がいったい何の画像なのかを、分かった時点で早押しで答える。

 勘の良い人は、最初の何枚かの四角が開いただけで、答えが分かったりする。

 標準的には、半分近くまで開いたところで、だいたい何の画像が見当がつく。

 しかし、分からない人には、最後の数枚というところまで分からなかったりする。



 私たち人間がこの三次元宇宙でしているのは、ちょうどそういうゲームなのだ。

 実は、私たちの本当の正体は無力な人間ではなく、永遠・絶対・完全である神意識。当然、宇宙のすべての知識とデータを持っている。

 だって、創造主なんですから!

 すべてを自覚している状態(完全覚醒)を、完全な一枚の画像(絵)だと考えてください。クイズが始まる瞬間、その元画像は真っ黒けに塗りつぶされます。

 つまり、本来はその画像自体が自分なのに、わざと自分が何者か分からなくするわけです。これが、マクロ的に言えば人類歴史の最初に、人間が地上に存在したタイミングです。ミクロ的には、それぞれの個人が、無力で何も知らない赤ちゃんとして誕生した瞬間です。



 さて。

 誕生した赤ちゃんは、様々な経験を積み、様々な感情を味わい、吸収していきます。人生という時間の流れをを通して、様々な経験によって「自分とは何か・世界とは何か」を探っていくことこそ、この三次元ゲームでやることです。

 ある経験を通して、「ああ、世界とはこうだな」「人って、~何だな」「人生とは、~なのだ」「愛とは……」 と、色々なことを腑に落としていく。

 これこそ、塗りつぶされているパネルが、少しずつ開いていくということ。

 


 人間は、とりあえず開いたパネル分(経験した分)のデータを持って、世界を見つめるしかない。それを頼りに、人生とは何かを考え、自分なりの答えを出していくしかない。

 だから、大してパネルが開いていない状態で世界を判断する場合、それはどうしても、ちょっとピントのずれたとんちんかんな答えになる。

 飲み屋で酔っぱらいながら、「人生なんて、この世なんてくだらねぇ」と言っても、多くの人の心をとらえることはできない。だって、不正解な上に「データ不足で説得力がない」から。お金にしか興味のない人が、「世の中銭(ゼニ)でっせ~」 なんて言っても、そういう人種じゃなければほとんど同意されない。 

 まれに、前世からのアドバンテージで、かなり解答に近い状態まで積み上げられて、生まれる人がいる。そういうケースでもなければ、あまりパネルが開いていない状態での答えは、まず当たらない。



 しかし。様々な経験・感情体験を通して、だいぶパネルの開いた人が——



●人生とは、~である。

 この宇宙の仕組みとは~。

 愛とは、幸せになるためには…



 そういうことを自分なりに確立し、また世の中に発信する。

 そしてその言葉は、ある程度パネルが開いた人の言葉なので、より真実(と呼ばれるもの)に近い。

 よって、「そうだそうだ!すごい!」「納得です!」と、多くの人々の支持を得るようになる。これが、今自己啓発本やスピリチュアル本を書いたりして売れている、著名人などに当たる。

 世間的にも成功し、人徳もあるので「人格者」として祭り上げられやすい。



 しかし、ここにはビミョーな約束事がありまして。



●大衆に受けるためには、人類全体の平均的なパネルの開き具合を、ちょっとだけ上回ること。それが、世間的な成功をするのにちょうどいい目安になっている。

 だって、近いレベルの大勢にとって分かりやすく、安心だから。



 つまり、あまりにも先に進み過ぎたのはアウト、だということ。正解過ぎてもアウトという皮肉な現状がある。

 他者から、理解されないから。ちょうどこれに当たるのが、大昔のブッダやイエス・キリストに当たる。

 当時、人類の学びはまだまだ浅く、パネルもあまり開いていなかった。なのに、この二人は恐らくほとんど絵が分かっていた。

 その観点からものを言うので、一般にはチンプンカンプン。ちょっとはピンとくる弟子たち・支持者によって、彼らの教えは守られた。

 ただ、キリストなどは十字架で処刑されてしまった。あまりにも、周囲の理解を超えていたからである。そして彼の死後、凡人たちの悪気のない善意によって、イエスの教えはフツー人にも分かりやすいように薄められてしまった。



 それを考えると、実にいい時代になった。

 ワンネスが無数に分裂した魂の旅の、クライマックス段階に入ったからだ。

 今が人類意識のシフト・アセンションの時代と言わるのも、そのことがある。

 だから、二千年前の覚醒者・キリストが、周囲の無理解から迫害された時代と今は、大違い。



 変な言い方だが、覚醒者がもてはやされるようになった。

 スピリチュアル・メッセンジャー(マスター)として、支持と人気を集めるようになった。魂全体の平均としても、ずいぶんパネルが開いてきた人が多くなった。(ただし「自称」「思い込み・勘違い」もいるので注意)

 だから、絵全体が見えている覚醒者の言っていることが、何となく分かる。

 腑に落とすまでいかなくても、チンプンカンプンではない。そんな感じよね、と受け入れられる。



 私たちは、何のために生きているのか。

 ここまでの例えで言うと、全部のパネルを開けるためでる。

 これが、完全覚醒であり、ゲームクリア。

 ゲームクリアしたら、もうこの三次元にいられない。即退場、になる。

 完全覚醒したら、この世界から消える。

 覚醒者の中でも、レベルの違いがあるように見えるわけは——

 かなりのパネルが開いていて、もう基本的な答えは間違えようがない、というポジションにいることでは共通しているが、そのわずかに残っているパネルを、どちらの覚者が一枚でもより多く開いているか、である。

 それはもう本当に僅差なのであるが、残り少しの状態のトップ集団では、たとえ僅差でも、大きな違いとして見える場合もある(短距離走を想像してもらえればいい)

 でも、それだって幻想である。これはゲームだということを忘れてはならない。

 個々人に幻想による価値の差・出来不出来などというものはないのだから。

 皆、同価値である。だから、私は全然気にしていない。

 世にもてはやされ、大金を稼ぐスピリチュアル指導者に嫉妬したり、すごいなぁなんて思わない。逆に、スピリチュアルなどまったく縁も興味もない両親や知人に対して、分かってないなぁとも思わない。

 だって、皆自分だから。結局同価値だから。



 私はもう、のこりのパネルはゆっくり開けるつもりである。

 もう、ここまで来たら急ぐこともない。

 時間性という幻想にも、急き立てられることもない。

 喜び、というものを追及するゲームを、もっとやっていよう、と思う。

 皆さんにとっても、今の時代はチャンスですよ!

 例えて言うなら、今この時というのは——



●アタック・チャ~ンス!



 ……だからである!

 このチャンスを逃さず、あなたらしく、あなたのままでいてください。他のものではない、あなたのままで。

 そして、何かを達成するということ以上に、あなたの魂が安らぐ道を見つけてください。見かけ上混沌として見えますが、それができやすくなっているのが、今という時代です。

 是非、この流れに乗ってみてください。

 きっと、ゲームのパネルはあなたの色に染まることでしょう。

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