Q&Aのコーナー第三十六回「他人から言われたことは、どの程度気にするべき?」
Q.
私には4歳の息子がおります。
ある時、私はとても好きな仕事に巡り会う事ができまして。
その仕事をしてると、とても楽しくワクワクお仕事することができるのです。
ところが、あるスピリチュアル仲間から、こう言われたのです。『今の仕事をやり続けたら、子供との関係が悪化します。時期が来るまでは、フルタイムでやるのはおやめなさい』
魂のやりたいことをやることこそが幸せへの近道、とこのブログでも学びました。
その事との矛盾を感じてしまい、どうしても納得いきません。
私は、何に耳を傾け、どうすることが最善なのでしょうか。
A. 未来のシュミレーションではなく、今どうしたいか、に従ってください。
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この質問者の文章を良く読むと、分かることがある。
スピリチュアルの心得がある人らしい、ある発想がある。
●起こることは、自分が招き寄せた。
自分の中にその要素があるからこそ、起きた。
そして、私が思うに、この方はとっても誠実な方なのだろう。
スピ仲間から仕事について、自分の思惑に沿わないことを言われた時。
したいことを反対されたという現象も、自分が生んだ現実だと思ったのだろう。
『顕在意識は嫌がるけれど、深層意識にあることが他者に言わせたのでは?
ということは、こう言われたことには私自身に原因があることなのだから——
もしかして、この場合従うことが、私にとっての最善、って可能性も?』
そんな思考が、この方の中で展開したのかもしれない。
だからこそ、自分の思いに即座に従う前に、質問してこられたのだろう。
目に映る、すべてのことはメッセージ。だとしたら、やめなさいというのも、実は耳を傾けるべきメッセージ、という可能性も捨てきれない。そんなふうに真面目にお考えになったのだろう。
では、ふたつの観点から、スピ仲間の助言に従う必要のないことを説明しよう。
①あなたがこの世界でしているのは、人生という名のゲームである。
これも、本書ではもうお馴染みになった内容である。
ゲームをしている以上、敵の存在や障害物は欠かせません。
障害や困難のまったくないゲームって、楽しいでしょうか? やりたいですか?
まぁ、やりたくないですよね。
ゲームをやり尽くして飽きたら、もう二度とそのゲームしようと思わないですよね。ハラハラ、ワクワク、ドキドキのないゲームなんて、ゲームとは言えません。
……ということはですよ。
ゲームには、障害や問題、敵がつきものだということは——
●問題や障害が生じるのは、必ずしもあなたのせいだけ、とは限らない。
ゲームであることに由来する、あなたのせいではない問題や困難もある。
だから、ひとつ考えられるケースとして「その状況の困難は、今生きているあなたのせいではない」ということがある。
例えば、あなた以前の無数の前世——
その中で、蓄積され引き継がれてきたカルマかもしれない、ということ。
だから、これって自分の中でこうしたい本心がある、ってこと? とか。私の本当にするべきことを、世界が映し出してくれたの? なんて真面目に考えなくてよい。
戦ってよい。
ゲームをやっている感覚で、障害物と思ってよけなさい。
または、敵機と思って撃破しなさい。
現実的には、仕事を大切にする、という選択になるだろうか。
では、二つ目の観点。
②恐れや罪悪感が生んだと思われる現実には、膝を屈しない。
質問者は、顕在意識(自分で自覚している範囲)では、仕事をもっとやりたい、と思っている。
でも、逆にそれを阻むかのような 現象が起きた。
これは、あくまで推測の域を出ないが——
心の大枠では仕事が本当に好きで、できたらもっと枠を広げてやりたい、と思っている。しかし心の片隅に、つまり深い無意識の部分で、今まで生きてきた中で吹き込まれた一般常識的な感覚が悪さをして、知らず知らずのうちにこんな考えに絡めとられている可能性がある。
『私は、4歳の子どもがいる身。
仕事をもっとしたいのは本当だけど、子どものことは?
一番、親にかまって欲しい時期のはず。
保育園もあるし、いざとなれば頼れる親もいる。
でもそれって、私のわがままじゃ?
私が親として、この大事な時期をもっと見守ってあげないといけないのでは?
もっと、子どもが大きくなるまで我慢するほうがいいのではないか?』
恐らく、そんな恐れというか、幼い子持ちで仕事に走ることに一抹の罪悪感があったのだろう。それが、現実を作った。
●意思をもった、独立した人格を持つ他人が、あなたに言ったのではない。
あなたが、そのゲーム内の登場キャラである他人に、そう言わせたのである。
恐れが生んだのだ、ということを見切らねばならない。
決してあなたのハイアーセルフのメッセージだとか、魂の本質部分のアドバイスだとか、そんな風に好意的に考えてあげなくてよろしい。
あなたがそんなにイヤなら、従わなければいい。
私の今の望みごとは、ゲームキャラとしてのもので、本来の神意識はそんなこと望んでないのかもしれない……とか。
そんな、今の「私」を放棄するような、つまらない思考はやめましょう。
●正味の「あなた」がどうしたいのか?だけ考えましょう。
神意識は本当はこうしたいのかも? とか、ハイアーさんはどう?とか。
あああ、まだるっこしい!
「今、ここ」の自分の気持ちを置いといて、心ここにあらずでスピリチュアル思考の世界に逃げるなんてバカバカしい。
やりたいこと、おやりなさい。
今のあなたの意識は、あなたの正体である、無数の輪廻を繰り返した神意識と同等である。もう一度言いますよ。
●「あなた」としての今の存在は、神意識に劣らない。
だから、もっと自分を信じて。
この場合の 「自分を信じる」というのは——
私はダメダメだけど、正体の「神意識」は完全だし!
……とか、そういう方向ではない。
まさに、肉体をもって生きている、正味の「アナタ」を信じるのだ。
どんな高尚な教えであれ。今、ここに生きているアナタが素晴らしくない、信用ならないなんて気分にさせるものは、ゼンゼン無視してかまいません。
では、今日のまとめに入ろう。
①人生に起こることはある程度、自分が生み出しているというのは本当である。
②しかし、100%今の人間自我が原因のこともあれば、前世からのカルマが影響する現象もある。
③そもそもこの宇宙での人生はゲームなのだから、障害がゼロになるなどと思ってはいけない。
③だから、その出来事はあなた自身のせいではないかもしれない。そう思えれば、戦うのが楽になる。
④また、可能性として、あなたも気づけていない深層意識の恐れや罪悪感が生み出すケースもある。
⑤それは、あなたの本当の願いでもなければ、従うべき正しい選択の啓示でもない。
⑥あなたの中の恐れと罪悪感が、他者の口を通してそれを言わせただけ。
⑦分かりやすい今の自分の気持ちを放っておいて、やれ神意識は、深層意識は……と、一見高尚そうに見えるスピリチュアル思考に逃げない。
⑧ 「今ここ」の素直な気持ちを、他の何よりも大事にする。
⑨ 「今ここ」の自分が、神意識やハイヤーに劣るから、自分のしたい気持ちを疑わねば(ただのエゴかもしれない)……なんてやらない。
⑩あなたは、神意識に劣らない。同等。操り人形でもない。言わば、神意識とはパートナー同士。
文中、何度か「戦う」という言葉を用いた。
厳密には、本当に「対象と戦う」ことを意味しない。ここまで本書を読んできてくださった方なら、ニュアンスをお分かりいただけるであろう。
えっ、戦いは必要ない、戦っちゃいけない、と言ってきたのは筆者さんじゃ?
そんな無粋なツッコミは、賢明な読者の皆様ならなさらないだろう、と思って戦うという言葉を採用しました。そう言う方が、理解しやすいかと思って。
最後に、ひとつ付け加えておく。
仕事を持ったら、幼い子どもをちゃんと育てられない、というのは真理でもなんでもない。人が作り上げた、勝手な理屈である。
言い換えれば、周囲や社会からそう言われてきて、なるほどと受け入れるから力を持ってきたのである。
私も栄え、あなたも栄える。
親も仕事を楽しみ栄え、子どもも同時に栄える。
ムリだ、と思うからできない。
すべては、現実がどうだということでなく、意識こそがカギだ。それは決して現実がどうでもいいとか意味がないとか言いたいのではなく、どちらも重視せねばならないが若干だけ「意識」のほうが優先度が高いと言いたいのだ。意識状態ばかり気にして、現実的な配慮や努力をしないのはまったくバランスを欠いた行為だ。
『二兎を追う者は一兎をも得ず』
このことわざは、新時代においては生き残らなくていい。
新しく、生まれ変わったことわざは、これ。
『二兎を追う者、二兎とも得る』
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